編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

男だらけ

 総選挙の投開票日程が岸田文雄新首相の意向で早まることが報じられて、編集部は大わらわ。公示前の本誌発行が次号だけに絞られてしまうからだ。自民党は「総裁選ショー」の支持率上昇効果を継続させ、選挙を迎えたいのだろう。野党が憲法53条に基づき補正予算案の編成のために求めていた臨時国会の召集要求を無視してきたこととか、金銭授受疑惑が浮上した際、説明責任を果たさず面前から消えた甘利明さんが党幹事長になったことへの疑問とか、選挙時の判断材料にさせていただこう。

 それにしても驚いた。衆議院で議長から指名を受けた岸田さんが立ち上がり一礼するNHKのニュース場面。引いた場面からアップになるのだが、周りに映っているのがずらり男性議員ばかり。総裁選では男女比1対1を印象づけたが、こちらのほうが「現実」なのだと思い知らされた。

 今週号の小池晃共産党書記局長の発言は、ほかの政党に対する“共感的理解”に基づくもので、建設的な内容と感じた。