編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

「憲法無視の自衛隊幹部は定年退職、憲法実践の教師は免職」のおかしさ

 少し厚手の靴下を履き、コーヒーを飲みながら、陽水かミスチルのCDでも聞いてみようか、そんな気分になる季節が訪れたと実感しつつ、ごろりと横になってみる。でも、ついつい、いつもの習い性で新聞を広げ、品性がそのまま顔に出た自衛隊元幹部の写真を見た途端、ゆったりとした空気は一気に吹き飛ぶ。

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新銀行東京への税金垂れ流しを怒っているのは都民だけではない

 つい最近のこと、農林中金社員寮の門についてるプレートから「農林中金」の文字が消され、地名だけの「○○寮」になった。JRのターミナル駅から歩いて5、6分の住宅街。「ぜいたくだ」と批判されるのを嫌い、あわててとったのだろう。いかにもお役所的な姑息さに笑ってしまった。

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オバマ大統領誕生のいま、「対等な日米関係」を求める絶好の機会だ

「米国はジャイアン、日本はスネオ」。本誌編集委員、石坂啓さんの表現だ。さすがに漫画家らしく、ドラえもんの登場人物で見事に日米関係を示している。また進藤榮一江戸川大学教授は「日本は米国にとって唯一の朝貢国」と指摘する。日米は同盟国と市民は思い込まされてきたが、実態はおよそ、かけ離れているのだ。

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新自由主義崩壊を前に15周年を迎えた本誌。「人間へのやさしさ」を基盤にしたい

「ミーイズム」とか「自己中」といった言葉をあまり見かけなくなった。風潮が消えたのではなく、殊更とりあげるまでもないほど、社会に定着してしまったからだ。だが一方で、「自分を愛せない」「自分の存在証明ができない」という人が増えている。若者だけではない。身近にいる中高年にも目立ってきた。

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