編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

「命」が無視され、粗末にされた07年。来年は「命」の復権を

 アスファルトの上に落ちた枯れ葉を見ると、神経がざわざわする。人間に車に踏みしだかれ、魂までこなごなになり消滅する。「一粒の麦」ではない、たった一枚の枯れ葉でも、土に還れば新たな生命へとつながるのに、コンクリートやアスファルトはそれを拒否するのだ。だれがこんな世界を良しとしてきたのか。

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「小さい大人」の子どもを奴隷扱いにする「大きい子ども」の大人たち

「子どもが小さい大人」なのか、「大人が大きい子どもなのか」。欧州では前者のとらえ方が主流らしいが、日本は異なる。「中身は子どもの大人」が「大人である子ども」を奴隷として扱う。親は子どもが「所有物」かのように自分の敷いた路線を押しつけ、学校ではひたすら「命令に従う」ことを児童・生徒に無理強いする。

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子どもたちに余裕がないのは、大人に余裕がないことの反映だ

 昭和30年代ブームが続く。もろにその世代の私だが、「あのころはよかった」という懐古趣味に耽りたくない。どうせ悪知恵にたけた人間がブームの背後にいるのだろうから。「貧しくても家族団らんが一番の幸せ。だから格差社会批判は的がずれています」。それこそ、意図的に問題をずらしたごまかしだ。

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