編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

統一地方選挙に備えよ

編集長後記

 来年4月12日、26日とされる統一地方選挙に備えよ。

 今後4年間、衆院選はないのだから。そもそもすべての選挙区に候補者を出せる受け皿野党がいなければ何度選挙をやっても同じだ。これから安倍首相は大企業中心のアベノミクスをすすめ、原発も再稼働させ、憲法改悪や集団的自衛権行使のための外堀を埋める作業を続ける。民主党の「中間層の再生」という政策は的を射ていた。アベノミクスが続けば、中間層は教育と収入を削られて抵抗できないほど無力にされていくだろう。

 そもそも大きな国政を語るのなら自分の足元の選挙区、市区町村の分析をしよう。人口、議会の政党別議席数、財政、自公連携の有無。候補者の後援会や教育委員会の顔ぶれ。町の一部の人だけが政治と行政に関わっている風景がみえてくるはずだ。自民党の組織も高齢化が進みそんなに盤石ではない。それが国政選挙につながっている。風まかせの1票だと思わずに、足下を大切にしよう。地方選はオセロのようにはいかない。今度は備えよう。(平井康嗣)