編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

今週号のゲラを見ると投書や読者会の欄で『週刊金曜日』への批判がいくつか掲載されている

 今週号のゲラを見ると投書や読者会の欄で『週刊金曜日』への批判がいくつか掲載されている。まるで他人事のような物言いだが、投書や読者会の欄は担当編集者、デスクが整理し、ゲラになってから私が確認しているのです。複数の眼も入るため、私の段階になれば、まずボツになることはない。読者が本誌に批判的な見解を持つことは歓迎です。本誌は批判記事が多いですし(もちろん、そうでもないページもありますので今週号でぜひ探してみてください)。私は『週刊金曜日』というメディアの第一次的な役割は「批判」だと考えています。「批判」に耐え抜いた事実や「考え」だけが残り、「事実」は過去から前へ進む。そういう意味の「批判」です。
 ただやはり雑誌というのは編集という「芸」がなければなりません。よって「批判」が問題ではなく、編集の芸が誌面に足りない。そう声を受け止めています。どの雑誌の編集長も誌面すべてをコントロールすることは適いませんが、編集部ともどもさらに編集芸に励みます。 (平井康嗣)