編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

自民党の劣化

 自民党の私的な勉強会・文化芸術懇話会における大西議員らの発言に自民党の劣化をまたしても再確認した。事実誤認の笑えない「ギャグ」を呼吸するように吐き出す、想像力も欠如した作家を呼んでしまうお友達感覚もお粗末だ。そもそもなにを放言するかはだいたい想像できるはずだ。それゆえこの時期に青年局長を更迭する羽目になったのは、自民党議員たちの危機管理能力のお粗末さも露呈した。とうぜん沖縄は激怒しているが、案件によっては外交問題を引き起こしかねない勉強会だ。
 だがもし大人としてなにか反省したのならば、次は自公政権に怒る街頭の若者たちを呼んで耳を傾けたらどうだろう。なぜ安保法制に反対するのか。憲法を護れと言うのか。自分たちに都合のよい嘘つき太鼓持ちを呼ぶなど自慰でしかない。不安だろうが臆病な自分をぜひ乗り越えてほしい。
 安倍のような独善的で排他的なトップの背中から学んだ若手政治家(おっさんも多いが)や議員秘書の質は落ちている。しかし安倍を選んだのは国民である。