編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

読者の皆様こんにちは。

編集長後記

 読者の皆様こんにちは。一〇月一日より編集長になりました平井康嗣と申します。編集部に入って一三年。『週刊金曜日』が創刊されて一七年ですから、この週刊誌の成長の大部分を現場で見続けてきたことになります。そもそも一三年前、住んでいた横浜市の伊勢佐木町のアーケード街にある有隣堂という書店でこの雑誌を初めて手にとりました。読者からの投書がたくさん載っている一方、言いたいことを言うために企業広告は載せない、弱者に目を向けようとする姿勢にしびれました。何気なく奥付を見るとそんな雑誌が編集記者を募集しており、司法浪人という名の無職者だった私は、気づけば履歴書を送っていました。入社後は、このなんともユニークな週刊誌の存在意義を考えながら、記事を出してきました。今、政治や経済は停滞し続けていますが、雑誌や書店などメディアをめぐる状況や人々の暮らしは創刊時にはまったく予想していない情況下にあります。初心を忘れず、仲間と共に荒波上等で乗り越えて行く所存です。 (平井康嗣)