編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

野津田公園

 終点でバスを降り、ゆるやかな坂を上って森林を抜けると開けた場所に出る。東京・町田市の野津田公園「上の原広場」だ。奥にはサッカーチームFC町田ゼルビアも使用するコートが見えるが、もとは「広場」の一部だった。4月、自然観察会と向かいの雑木林で映画上映会があった。

 ブラジル在住の映像作家、岡村淳さんが今年来日した際に制作した『里山の冬の華』は、同公園「湿生植物園」で白いガマの穂が一面に飛ぶ様子をとらえた貴重な映像だ。しかしここも「広場」も町田市は潰す計画だと主催者が説明すると参加者から悲鳴が。

 広大な野津田公園にはまだまだ豊かな自然が残るが、ゼルビアのホームスタジアムもあり、「広場」は人を運ぶための大型バスのロータリーになる計画。年間20未満の試合のために、絶滅危惧種の昆虫や植物を犠牲にするのか。

 5月3日、憲法大集会で声をかけていただき感謝! 報告は次号で。(吉田亮子)