編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

北朝鮮選手団

 ピンク色のシャツにグレーのパンツやスカートを穿いた集団が注目を集めている。8月16日に中国遼寧省丹東に到着した北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のテコンドー選手団一行だ。カザフスタンで開かれる世界選手権に出場するのだという。

 普段ならどうってことない光景だ。だが、何しろ北朝鮮は新型コロナが猛威を振るい始めた2020年1月から国境を封鎖し、ごく一部の場合を除いて人の往来はストップしていた。大人数が国境を越えるのは実に3年7カ月ぶりだ。このことが国境を開放することにつながるかもしれない。実際、北朝鮮は来月中国・杭州で開催されるアジア競技大会にも選手をエントリーさせているという。

 長引く国境封鎖によって外国から物資の輸入がままならないことで、食糧や日用品の不足が深刻だという話も伝わってくる。国境を開放することは各国との経済関係の再開をも意味する。北朝鮮の人々の暮らしが改善されるためにも、開放が進むことを願っている。(文聖姫)

夏休み出勤

 8月4日号が11日号との合併号だったので、今週は少し余裕がある。とはいえ、ため込んでいた雑務を消化するために、会社が夏休みの間も出社している。私だけかと思いきや、業務部と経理課の人たちは交代で出勤している。世の中的にはお盆の頃に夏休みをとる会社が多いだろうから、業務の人たちもいろいろ仕事があって、休むわけにはいかないのだろう。

 人があまり来ていないオフィスでの仕事ははかどる。というのも、いつもは編集部員たちといろいろ話をしたり、いくつも会議が(日によっては四つ会議が重なることも)あったりして、なかなか本来の仕事に手をつけられないからだ。いつのまにか夜も遅くなり、結局は仕事を自宅に持ち帰ることもしばしば。だけど、会社が休みの間は、そういう必要がないので、本来の仕事がサクサクこなせる。これはいい発見をした! と言いたいところだが、昼夜逆転ならぬ「休出逆転」というわけにもいかないし。普通に出勤して仕事がサクサクこなせる良い方法はないかな。(文聖姫)

朝鮮戦争休戦70年

 亡くなった母から生前、こんな話を聞いたことがある。1945年8月15日、7歳の母は自分の母、つまり私の祖母に連れられて近所の家に「玉音放送」を聞きに行った。放送が終わると、祖母は母の手を握って、早足で自宅に戻った。そして、家に入り、扉を閉めた途端、彼女は小躍りしながら叫んだ。「ヘバンテッタ(解放された)!」と。

 日本人にとって敗戦の日は、朝鮮民族にとっては日本の植民地支配から解放された日だ。解放の喜びも束の間、米ソの軍隊がそれぞれ朝鮮半島の南部と北部を占領下に置く。48年には分断国家が生まれ、50年に朝鮮戦争が勃発。

 今年は朝鮮戦争休戦から70年だが、撃ち方止めの状態は続く。この日を「戦勝記念日」と位置づける北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)には、休戦70年を祝うため、ロシアのショイグ国防相、中国共産党の李鴻忠政治局員が訪朝。金正恩総書記は両者と相次ぎ面談した。ウクライナ戦争をめぐって、中ロ北朝鮮の「団結」を誇示する狙いがあるのか。今後に注目だ。(文聖姫)