編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

託せる?

 高市早苗首相は1月19日の会見で、内閣が取り組み始めた「全く新しい経済・財政政策」「国の根幹に関わる重要政策の大転換」に触れ、「高市早苗に、国家経営を託していただけるのか。国民の皆様に直接、御判断を頂きたい」と解散理由を語った。

「皆様の支持なくして、力強い外交・安全保障を展開していくこともできません」と言うように、大転換の最たるものが安保関連三文書を前倒しで改定することだろう。本誌2022年12月16日号と23年1月13日号でも「安保大転換」を特集した。案の定、25日付『朝日新聞』1面に、有事に自衛隊が長期間戦い続けるためとして「弾薬工場の国有化検討」の見出し。戦争回避の使命感を忘れた政治家に国家を託せられるわけがない。

 それにしても「安心して家庭を持ち、夢を持って働ける国へ」と、社会のあり方を個人ではなく家族単位で語られているようでひっかかる。(吉田亮子)

選挙への怒り

 虐待や貧困、障害などさまざまな問題を抱える女性への支援を行なう団体の責任者は「私たちのところに来る相談者のほとんどは、財布の中身が500円未満。200円という人もいた」と話す。外国籍はもちろん、子どももいっしょの場合や、最近は若い人も増えているという。

 話を聞きながら、物価高対策より選挙を選んだ高市早苗首相に怒りがこみあげる。おまけに大阪維新の会の出直しダブル選挙も! どれだけカネがかかると思ってるのか。さすがに解散は抜き打ちでアンフェア、解散権そのものが違憲ではないかなどの批判、理由についての報道も多い。

 なかでも合点がいくのは、日本の統一教会が韓国の統一教会宛てに出した「TM(True Mother)特別報告」について。自民党議員290人を応援したとの記載があるとか、高市首相の名前が32回出てくるとか。国会での追及を避けたいのが本音ではないだろうか。(吉田亮子)

いつの時代?

 特集の山本蓮さんの原稿、冒頭の文章を読んで驚いた。いったいいつの時代のことかと思うが、今を生きる20代女性の声だ。ネットを検索すると出てくる出てくる。年末年始に夫の実家に帰省して、数日かけて大掃除→買い出し→お節の仕込み→年越しそばと天ぷら作り。その間、男性は宴会! ある地方では、女性は「年末年始は飯炊きババア」と自虐的だとか。男性は「酒持ってこい。つまみ持ってこい」で、もう帰省したくないと。考えてみれば私は彼女たちの親世代、「家制度」は過去のものと思い生きてきた。これは、反・家制度のバックラッシュなのだろうか。

 今年も新年早々、米トランプ政権によるベネズエラへの大規模攻撃があり、その後島根県東部を震源とする最大震度5強の地震があった。被害に遭われた方にお見舞い申しあげたい。一昨年は能登半島地震、そして思い出すのは1月17日の阪神・淡路大震災。31年を迎える。(吉田亮子)