『木の上の軍隊』
2025年7月4日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|admin
「沖縄の記憶を継ぐ」後半は沖縄の表現者に登場していただいた。『木の上の軍隊』は井上ひさしさんの遺志を継いだ舞台を映画化。「むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをおもしろく」と、井上さんは伝えることにこだわった劇作家だった。30代の平一紘監督も負けていない。正しいのだから伝わるはずだと「おもしろくする努力を怠ると、伝えたいものも伝わらない」との言葉にわが身を振り返る。映画は木の上で過ごす少尉の山下一雄(堤真一)と新兵の安慶名セイジュン(山田裕貴)の関係性が変わっていく様子がおもしろい。監督の投影だという安慶名を演じた山田さんが、見事にはまっていた。
さて、7月20日投開票が決まった参議院議員選挙。今号では佐高信さんと大山礼子さんが小選挙区制について、雨宮処凛編集委員が参政党の背後にあるものについて取り上げた。引き続き選挙関連を掲載していく。(吉田亮子)