編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

沖縄慰霊の日

 今週号の発行日はちょうど「沖縄慰霊の日」にあたる。そこで沖縄に関する今を特集した。特集は一貫性を持たせるため、基本的にはデザインを統一するが、「誌面のギザギザは何?」と思われた読者もおられるだろう。デザイナーによれば、これは「平和の礎」を上から見た形を表しているのだそう。

 県営平和祈念公園(沖縄県糸満市)内にある「平和の礎」には、沖縄戦などで亡くなった24万人あまりの名前が、国籍や軍人、民間人の区別なく刻まれている。今年新たに365人が刻銘されることで、刻銘者は24万2046人となった。

 6月1日から23日まで、礎に刻まれた名前を読み上げるプロジェクトが実施されている。「年々、戦争体験者の声を聴く機会が減るなかで、私たちはこの新たな取り組みが戦争を知らない世代にとっても、戦没者に想いを馳せ、悲惨な戦争の実態と向き合い、平和の尊さについて学ぶ場になると確信しています」と、主催者のホームページには書かれている。(文聖姫)