編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』

 6月25日、神奈川県のかわさきゆめホールで映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』の上映会があったので行ってきた。この日は計4回上映。いずれも満席だった。小原浩靖監督のアフタートークもあった。

 興味深かったのは、早稲田大学の授業で上映が実現したという話だ。きっかけは昨年9月のポレポレ東中野での上映会に訪れた男子早大生から、「大学で上映したい」と声をかけられたことだ。その後、映画を観た女子早大生らも加わり、上映実現に動いた。そして、今年5月15日、平和学の授業で上映が実現した。履修生は163人。翌週には映画の主人公の一人、「原発を止めた」樋口英明元裁判長と小原監督が招かれ、トークセッションも行なわれたという。小原さんは映画のホームページで連載中の「監督日記」にこう記した。「原発を推進する政府の得体の知れなさは若者たちにとって、ダイレクトに将来への不安に結びついているのだと思った」。自主上映の申し込みは現在八十余件に上るという。(文聖姫)