放送法と個人情報保護法
2026年7月10日7:00AM|カテゴリー:編集長後記|admin
法律の解釈を巡り、政府の国会答弁が信用できない典型例の一つが、放送法4条にある政治的公平です。戦前の放送は「政府之ヲ管掌ス」と規定され戦争の道具にまでなった反省から、戦後は「放送による表現の自由の確保」に180度変わりました。政府も政治的公平を根拠に放送局を処分できるかどうかについて、「検閲、監督等は一切行なわない」(1950年)などと法案審議で否定します。
砂川浩慶氏が本号アンテナ欄で指摘したように条文は同じなのに高市早苗氏が政治的公平違反を繰り返した場合の電波停止に言及するなど法解釈はいまでは正反対です。
個人情報保護法でも同じことが起こり得ます。制定時、義務規定は報道や政治目的などでの適用を明文で除外し、誰もが対象となる努力規定は削除。一方、参院審議中の罰則新設案の歯止めは個人情報保護委員会事務局長の答弁のみ。四半世紀後の狡猾な後出しジャンケンです。(臺宏士)
