編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

新しいメディア

 昨年のちょうど今ごろだったか。兵庫県知事選で当時の齋藤元彦前知事が予想に反して再選した。SNSを駆使した選挙戦の効果には驚いた。そして直近では参院選での参政党の躍進にも効果を発揮。しかしいずれも事実ではない情報を拡散し、それに基づきヘイトをまき散らす始末。そのせいかSNSなどから発信される情報には胡散臭いイメージがあり、受け取っていいものかとつい慎重になる。

 今号ではそんな認識をあらためさせてくれる「新しいメディア」を取り上げた。いずれも既存のメディア出身者が立ち上げたという。その一つ「生活ニュースコモンズ」の吉永磨美さんは「(新旧メディアが)役割分担すれば、社会全体としていい方向になる」と話す。そして「競って奪い合う時代ではなく共有する時代」だとも。メディアのあり方は大きく変わりつつある。創刊32周年を迎えた本誌の未来を考えるヒントになりそうだ。(吉田亮子)