編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

ガザ

  がれきの中に埋もれるように置かれた赤ちゃんの人形。小さな身体に巻かれた布は白と黒で配色されたパレスチナの伝統的スカーフ、クーフィーヤ。これは2023年のクリスマス、ヨルダン川西岸のキリスト生誕の地とされるベツレヘムの教会でキリスト降誕場面を表現した展示だ。

 ムンター・アイザック(訳によってはムンテル・イサクもあり)牧師は「もしイエスが今日生まれたとしたら、ガザのがれきの下で生まれるだろう」、そう言ってジェノサイドに抗議し、この年も次の年もこの教会はクリスマスを祝うことを中止したという。牧師は、イスラエルはパレスチナが神から与えられた「約束の地」という聖書の時代をいつまで生きるのかと憤る。

 イスラエルによる攻撃は今も続いている。ガザ保健省は11月、23年10月以降の死者数が7万人を超えたと発表。ユニセフによると、停戦発効後も67人の子どもの命が奪われている。(吉田亮子)