編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

NHKの番組改ざんをめぐる裁判に思う、マスコミへの期待値

 「ジャーナリズムは戦争を止められるのか」をテーマに、立教大学でシンポジウムを開いた(6月20日号アンテナ欄参照)。冒頭、150人の参加者に「止められるか」と尋ねたが、ほとんど手は挙がらない。次に「期待するか」と問うと、一斉に挙がった。「私も同様です」と話した。ジャーナリズムの最大の仕事は「戦争を止める」あるいは「戦争を起こさせない」ことだ。従って、「止められるのか」と問うこと自体、本来はおかしい。だが「期待はするけど現実が伴わない」、まさにそれが実態なのである。

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