編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

初めての韓国大統領選

 2月28日、韓国大統領選挙の在外投票最終日。私は東京・南麻布にある韓国大使館領事部に行き、投票した。韓国籍になったのが2018年なので、大統領選挙に参加するのは生まれて初めてだ。定住外国人の私には、日本での参政権はない。だから、20年4月に実施された韓国の国会議員選挙に参加するまで、選挙というものを経験したことがなかった。せっかくもらった権利は行使しなくちゃ、ということで、総選挙に引き続き、大統領選挙にも赴いた。手続きは簡単。身分証明書を見せて、投票用紙を発行してもらう。用紙に記された14人の候補者名の横に空欄があるので、そこにあらかじめ投票所に置かれた印鑑を押して投票箱に入れれば終わりだ。

 さて、私の意中の候補者が勝利したかどうか、この号が出る頃には判明している。誰が大統領になろうとも、南北の和解が進み、東アジアの冷戦が終わる時代を、北の指導者とともに作ってほしい。昨今の国際情勢を見るにつけ、平和の尊さを改めてかみしめている。(文聖姫)