編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

「大韓民国」

 7月27日は朝鮮戦争の休戦協定が調印された日だ。今年は70年の節目である。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)では、この日を「戦勝記念日」として祝う。70周年の今年は、例年より盛大に祝うことが予想される。焦点は、軍事パレードでどんな最新兵器がお披露目されるかだ。12日には固定燃料式の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功したと、国営メディアが報じており、もしかしたら、この新型ミサイルがお目見えするかも。

 そんな中、金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長が談話で、韓国のことを大韓民国と呼んだことが話題になっている。しかも、2日連続だ。談話は米軍のスパイ行為を非難したもので、それを否定した韓国軍を「《大韓民国》合同参謀本部」などと名指ししているのだ。北朝鮮は韓国を南朝鮮と呼ぶのが普通で、正式の国号で呼ぶことは異例だ。韓国の聯合ニュースは、「敵対的共存」に重きを置いた「二つの朝鮮」政策への変更ではないかと分析している。(文聖姫)