編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

慈泰雄さん

 神戸在住の『週刊金曜日』読者、慈泰雄さん(87歳)はお坊さんである(いまは引退してお寺は息子さんの代になっている)。趣味人でもある。特にジャズに関する知識が豊富だ。これまでご自宅に二度お邪魔したが、ジャズのレコードやCDが書棚にずらっと並んでいる。“お宝級”のジャズギターも壁に陳列されていて、さながらジャズバーのようだ。今年10月初旬に訪れた際には、フランク・シナトラのボーカルを聴かせてくださった。伴奏はネルソン・リドル楽団である。シナトラといえば、「マイ・ウェイ」ぐらいしか知らなかった私だが、耳にとても心地よかった。

 慈さんは季刊誌『TRAD JAZZ NEWS FROM KOBE』も刊行している。先日№183が送られてきた。すべてお一人で作製している手作りの冊子だ。創刊は1990年なので、33周年。今年創刊30周年を迎えた本誌より3歳も年上だ。ジャズに関してだけでなく、社会問題や小説、ご自身が感じたことなどテーマもさまざま。時折本誌のことも紹介してくれる。(文聖姫)