編集長コラム「金曜日から」 編集長のコラムを公開しています。

なんと今週は本年最終号。

編集長後記

 なんと今週は本年最終号。週刊誌づくりに携わっていると一年がほんとうに早く感じる。ありがたいやら、寂しいやら。などと毎年同じことを書いているような。

 今年は電子書籍元年だそうだ。ようするにアップル社のiPadが発売されたからだろう。秋頃のブックフェアに行ったときも、iPadや電子書籍関連は熱気があった。ただ、それまでも電子書籍端末は作られていた。一〇年以上も前に、シャープに勤めていた友人が電子書籍端末を研究していたことを思い出す。

 私も数カ月前にiPadを購入した。大量の本や書類をデータ化して持ち運びできることは便利だ。自宅のあふれた本を早く“自炊” して処分できる。素敵だ。だけど、なにも実現していない……。しかも電子書籍もほとんど読んでいない。リアルの本は大量に読んでいるのに。今やiPadは三歳の娘のゲームマシンだ。読み手にとって電子書籍はまだ先の話らしい。iPadがもっとも役に立ったのは、特集での写真撮影に使えたことかな。  (平井康嗣)