きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

[この国のゆくえ24……完璧に「自民党的政党」になった民主党]

<北村肇の「多角多面」(45)>

 民主党は「自民党的政党」になった。ほぼ完璧に。「自民党的」とは何か。基本となる性格を並べてみる。

・ 政策立案は官僚に任せる
・ 「政権を野党に譲らない」の一点で挙党態勢をとる
・ 党代表(総裁)の最大の役割は派閥均衡を図ること

 野田佳彦首相は「財務省の傀儡」と言われる。過去の言動をみれば、否定のしようがないだろう。財務省の狙いは、増税により「自由になるカネ」を集め、政策立案のフリーハンドをさらに強化することにある。「福祉のための増税」は薄っぺらな看板にすぎない。にもかかわらず、自分勝手な財務省の思惑をつぶす気概は野田首相にはない。歴代の自民党首相が大蔵省のいいなりだったことと何ら変わりないのだ。

 民主党政権発足時の「政治主導」はどこにいったのか。跡形もない。「どうせできっこない」と高をくくっていた自民と、結果的には「同じ穴の狢」に成り下がった。これでは、公務員改革など、何一つ展望が見えない。官僚の力は高まるばかりだ。

 二番目の、政権を渡さないという強い意志だけは、党員にしっかりと根付いた。今回の代表選がそのことを明確に示した。そもそも、なぜ簡単にマニフェストを反故にしたのか。菅直人前首相が解散に踏み切るのではないかと恐れた党の有力者が、野党にすりよったからにほかならない。有権者への公約より政権維持のほうが重要というわけだ。同じような光景は自民党政権時代、何度も見られた。予算編成を経て、民主党は政権党の旨みを知ったのだ。

 野田内閣の顔触れを見て、その派閥均衡ぶりに唖然とした。表向き「適材適所」、実態は派閥優先の構図――そのまんま自民党だ。党三役の顔触れといい、野田首相の人事は、55年体制以降、永田町で連綿として続いた自民党の伝統をしっかりと守っている。

 かように民主党が自民党的政党に堕落したことで、皮肉にも「二大政党時代」が幕を開けた。“実力”が拮抗したからだ。むろん、市民にとってそれは吉報ではない。政争に明け暮れ、霞ヶ関に“おんぶにだっこ”の自民党政権はもう嫌だ、そう思った有権者が民主党政権を生んだのである。どじょうのように、にょろにょろとしてつかみにくい野田首相に、竹下登元首相を重ね合わせ、ぞっとしたのは私だけではあるまい。(2011/9/9)

公文書管理法と自民下野前夜のただならぬ関係?!

公文書管理法というなんとも地味な名前の法律が6月24日、参院本会議で全会一致で成立した。

 

ところが、この法律の持つ意味はとても大きいので、要チェケです。

先日、お会いした民主党の逢坂誠二衆院議員(注)などは同法案の強力な推進者だったそうですが、議員が口を酸っぱくしていっていたことが、「情報は民主主義の酸素」。

まさにそのとおりですね。

情報という酸素が切れれば民主主義は死んでしまう。憲法における表現の自由も、民主主義実現のために情報が広く市場を流通することを前提としている。だから知る権利が発生する。

ところが日本政府の情報非公開・隠滅ぶりがひどいものだ。

これまで何人の議員、記者、NGO、学者などがそのことに時間を費やしてきたことか。

情報公開法にしろ成、裏をかえせば何年経てば情報を廃棄していよいという情報非公開法である。おかげで過去の資料がみられなくなった。

公文書管理のずさんなものとして年金記録など最たるものだろう。今回の法律は先般の不祥事が後押しして成立したのであろう。

さて、民主党の政権交代で一番何が変わるのか。高速道路が無料化するからか。そうしたらETCも売れなくなるから、今買う必要はなくなるから迷ういます? いやいや何人かの永田町関係者に話を聞き、自分でも納得するのは個別具体的な政策の違いではありません。

情報開示である。

つまり、政策の前提となる情報を省庁が手放すということだろう。

自民党や官庁は予算や金の流れの情報を非公開することによって権力を維持してきた。

情報が権力の源泉なのである。

国会の与野党の攻防も資料を出す出さないので審議の大部分が費やされるのだから、民主党にはぜひとも斬り込んでもらいたいものだ。というか、本来なら当たり前のことなのだから、やらなければ政権交代する意味はないでしょう。

自民党議員も、もっぱら政権交代を前提に補正予算で10兆円もの借金をしているとも言われている。

今回の公文書管理法も自分らが野党に下ることを前提にしているから(与党・民主党を追及する資料を得るために)成立したのかな? なんてうがった見方もしてしまいました。

盗人の心理は盗人が一番わかるのでしょうからね。

(注)

逢坂議員は、twitterを利用している数少ない国会議員。カネのかからない選挙活動をするために、twitterやブログでの発言が挙活動に当たるかどうか総務省に問い合わせたそうだが、「当たる」ということで選挙期間中はお休みするらしいロイターやBBCからこの点についても議員のネット活動について取材を受けたそうだ。不思議な国ニッポンというこなんでしょうね。

http://twitter.com/seiji_ohsaka

実はぼくもtwitterを一年前からやっています。といっても更新は一年くらいしていませんでしたが。あくまでもぼくのつぶやきなので、アドレスは内緒ですが。

エコプチテラス最後の日

4月6日日曜日、足立区六町に六町エコプチテラスを訪れた。

前日の5日にエコプチの責任者である平田ヒロユキさんから、「エコプチテラスが閉園することになりまして、明日は最後の菜の花祭りを開きます。どうもありがとうございました」という、電話をいただいたのである。

ええっ! 明日で終わりだってー!

(さらに…)