きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

不当逮捕

不当逮捕

 麻生首相の豪邸を見学するツアーに参加、無届けデモや公務執行妨害の容疑で渋谷警察署に逮捕・拘留された3人のうち2人が本誌の創刊15周年大集会に登壇し、逮捕の不当性を訴えた。上映された逮捕の瞬間や、事前に渋谷署の警官とデモではないことを確認しあっている映像をみると、公務執行を妨害した様子もないし、無届けデモでもない。こんな明白な証拠があるのに12日間も拘留するなんて、まったくひどい話だ。ネットでも放映され、アクセス数が14万を超えたというこの映像がなかったら、黙秘を続けた3人は起訴され、冷たい留置場にいまもつながれたままだったかもしれない。
 
 15周年大集会の当日も2人は実名を明かさず、「渋谷1号」、「渋谷2号」という“ポリスネーム”での登場だった。彼らの話を聞きながら、「新宿8号」というポリスネームをつけられた30数年前の暗い記憶がまざまざと蘇ってきた。 (さらに…)

筑紫さん

 11月7日に亡くなった筑紫哲也さんと直接ことばを交わしたことはない。ただ、時々開かれる編集委員が参加する「拡大編集会議」のテープ起こしを担当したので、筑紫さんの奥行きのあるお話を二度、三度と繰り返し聞くことができた。

 いちばん心に残っているのは、2002年11月15日号に掲載した曽我ひとみさんご家族の会見記事についての話し合いだ。筑紫さんはこのとき、『週刊金曜日』編集委員として、週刊誌やインターネットですさまじい攻撃を受けたが、へこたれた様子もなく、戦争報道の例を引いて報道のあり方を話してくれた。

(さらに…)