きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

兼題「朝顔」__金曜俳句への投句一覧
(9月18・25日合併号掲載=8月31日締切)

朝顔は熱帯アジア原産です。奈良時代に遣唐使が中国から持ち帰り、鎌倉時代以後、観賞用に栽培されるようになりました。

さて、どんな句が寄せられたでしょうか。

選句結果と選評は『週刊金曜日』2026年9月18・25日合併号に掲載します。

どうぞ、選句をお楽しみ下さり、堀田季何さんの選と比べてみてください。

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amazonなどネット書店でも購入できるようになりました。
予約もできます。「週刊金曜日」で検索してください。

※差別を助長するなどの問題がある表現は、この「投句一覧」から省きます。
※上記以外で投句した句が掲載されていない場合は、編集部(伊田)までご連絡ください。

【朝顔】
結核もう治る病や牽牛花
朝顔やまだ産毛ある子の額
朝顔や上野からすぐそばの入谷
朝貌のひらく逃げ場のない島に
朝顔やいつもの路地の曲がり角
アサガオやぷらすちっくに咲いており
カサカサと朝顔の蔓はがす嫁
朝顔やリトマス紙ほぼ同じ色
早起きを後押しするは朝顔か
朝顔や秒針きざむ癌病棟
朝顔や塗り足してゆく黒歴史
朝顔の白に遺書など似合はざる
廃屋のフェンス朝顔のカーテン
丸葉朝顔竹垣逸れて目指す宙
向かい合う朝顔萎えて世界地図
閃光に朝顔諸友消え失せぬ
朝顔に呼ばれて匂ふドアーホン
朝顔と早起き競ふ朝かな
御守りの中はまつくら牽牛花
朝顔市威勢よき声人群り
百パーセント正しい助言牽牛花
いつまでも一緒に咲こう開いてく
朝顔や一花一花の雫かな
朝顔の鉢にひらがな子の名札
朝顔や半眼と云ふ死をおもふ
朝顔やどの子が戦地へ征くのだろう
朝顔や塩パンにのるシーソルト
これからの立場気にする朝顔か
朝顔や叫びも流す風の中
あさがほのあをき死界の仕切りかな
朝顔や日ごと上へとのぼりゆき
朝顔を数え人生終はりかけ
宿題の朝顔の鉢囲む顔
蔓伸ばす風の行方や朝顔生ふ
朝顔や留守の表札まで昇る
朝顔の水遣り吾子に委嘱され
朝顔が朝顔に化け朝までゐる
朝顔やそいつぁ入谷の鬼子母神
朝顔の鉢を抱えて登校日
朝顔の染まるまで摘む一つ色
朝顔や傘を斜にして歩む露地
基地と町分かつ金網牽牛花
項垂れし朝顔抱え下校の子
朝顔は不良と言はぬ帰り道
朝顔の青より先に救急車
朝顔の蔓国境を知らざりき
朝顔やウォーキングに早起きす
床の間は桂古流か牽牛花
朝顔や恋に狂へぬまま萎む
多産系朝顔つかむ笑顔の輪
朝顔の紺に寝不足預けけり
朝顔や寝た子を起こす選挙カー
へそ曲げて蕾着けざる牽牛花
朝顔や鍵穴にまだ夜の冷え
朝顔や仏飯を盛るお手伝ひ
朝顔や薬研引く夫の横顔
朝顔の野た打ちまはる水を呉れ
朝顔や主の老いを知らぬ犬
数多い女の生き方朝顔咲く
おそらくきつときつと朝顔に明日
楽しみだ起きてすぐに朝顔を
朝顔や姉のベーグル左巻き
早起きはラジオ体操朝顔花
朝顔や顔洗うより先に見る
西洋の朝顔開くことば蔵
朝顔とクロワッサンとスムージー
紺と云ふ色へ朝顔咲きにけり
歯ブラシを咥へ朝顔数へたる
蓄音機にあらず聞き役あさがほは
朝顔や幕府を開く準備かな
朝顔の笑顔を感じうれしくなり
手のひらに集め朝顔種の黒
朝顔のシュプレヒコール萎む午後
朝顔や蕾ほどいて夜が明ける
朝顔や門の辺りに人だかり
あさがほの俗世の鐘を聞くかたち
朝顔や蔓は天をば目指しけり
隣家より朝顔の蔓訪へり
あちこちを向いて朝顔アナーキー
身の影を重ね朝顔開く刻
朝顔の藍選り好む姉らしく
朝顔やひやりと背に聴診器
無関心隣家は朝顔しか知らず
朝顔やゾウのジョウロは雨の色
側溝より出で朝顔の勢いかな
朝顔や三十六峰雲ひとつ
朝顔や垣いっぱいに青き空
朝顔の蔓天を指す棹の先
朝顔もまた昼顔も挨拶上手
朝顔や撃てば撃つほど認められ
緑カーテン朝顔枯れてしどけなし
朝顔や神を信じぬ母の水
朝顔や昭和人の人気者
朝顔や独占したい子の出立
朝顔や人類やり直し装置
朝顔や支え求めて這う地べた
朝顔や今朝も一番空を見る
朝顔の無人のなかにゐるけはひ
朝顔のかたき蕾や傘重し
朝顔や愛を忘れた愛国者
朝顔や墨磨るときは墨を見る
あさがほや猫と見送る子の家出
盲目の朝顔の蔓、宙まさぐる
朝顔の鉢の重たき通学路
朝顔の咲く井戸端で顔洗う
朝顔や水源を取られてゐたり
朝顔の芯より父の叱咤かな
朝顔や人間ドック行き電車
朝顔の蔓の巻き癖正しけり
朝顔を持って帰るか小学生
朝顔や性善説で語る銃
朝顔や鉄柵の黒褪せゆける
朝顔のメタモルフォーゼ須臾の謎
職辞めて朝顔といる朝となり
朝顔や鍵穴だけのある扉
朝顔の蔓に昨日の雨ひとつ
朝顔の奥に夜明けの沈殿す
朝顔や名前を消した植木鉢
朝顔の怖いところを言ひ合ふ日
朝顔にジョーロを傾け今ひとり
朝顔の朝より目立つかほぬっと
朝顔の夜を吐き出すための花
風感じ揺れる朝顔きれいだな
朝顔や返却口へ本二冊
朝顔の紺好きだった母が好き
朝顔のつかみそこねし蔓の先
四世同堂北京朝顔濃紫
日の光浴びて前向き朝顔は
朝顔のしぼりたてなる蕾かな
朝顔や明日はデモに行く予定
悲歌それは国歌ひぐれの牽牛花
朝顔やデイサービスの車着く
ふと指に触れて朝顔萎ゆるまで
朝顔や箍が外れて左巻き
朝顔や更地の蛇口まだ濡れて
子がひとり朝顔に触れみな触るる
朝顔やマクドナルドの消えた街
朝顔のフェンス越しなる回覧板
朝顔の露を零さぬ掌
仕立屋の父に朝顔向き合ひぬ
朝顔の「売物件」に絡むかな
朝顔に許しをもらい二度寝する
朝顔の白さに罪を着せてみる
鉄条網ものともせずに朝顔よ
平和めく雲掴まむとせし朝顔
精一杯生きてる姿に勇気出る
生まれては滅ぶことごと牽牛花
あさがほの群生迂回T-90(ヂヴャノスタ)
夜明け前朝顔化粧整へり
朝顔や生け垣となる竹矢来
水平線にあさがほ蔓を巻き損ね
朝顔のしぼむを倣ふ干雑巾
朝顔さん今日もしあわせありがとう
朝顔やいつもの朝と違う顔
ひとさおの朝顔持ちて転校す
朝顔の青に汚れのなかりけり
朝顔を数へて快癒待つ御杖
指切りに拳万に朝顔は萎る
朝顔の中に朝の音(ね)生まれけり
朝顔や生まれ来ぬ子に名を宿し
咲き登る朝顔径登校す
朝顔や見たくなきもの見たやうに
あさがおやぼくからとおいばしょのぼく
蕣の潭に海溝うづくまる
朝顔の花弁に空の誤植あり
あさがほへ腹八分目ほどの雨
朝顔の紺ある父の忌日かな
朝顔の蔓の伸びしろ宙に浮く
亜米利加のあとに来る朝牽牛花
朝顔のかほのをんなの朝の市
朝顔を受け皿にして雨しぶく
朝顔の蕾にあした咲く予感
早起きは朝顔の得いちばん見
朝顔のへいぼん壁を這い上がる
あさがほの幼き夢は白ばかり
虚空へと濃紫ゆく牽牛花
朝顔と睨競する貯金箱
朝顔のいいやつから順にしぼむ
朝顔の朝に不足のなかりけり
朝顔や暑熱遮る任務放棄
朝顔のしぼむころ急に目が覚める
早起きは朝顔よりもとの自慢
朝顔や輪島の市はまだ野原
朝顔の種採る母の痩せた肩
あさがほに置いてかれないくらいの歩
朝顔のつぼみ膨らむ夕べかな
朝顔やつるべの果てにバベルあり
情熱で太陽見つめた朝顔渇(かつ)
朝顔やひかりの噓に操らる
朝顔の青にほひたつ雨の粒
朝顔やのびのび咲ける世であれよ
縋るものなくて地を這う牽牛花
朝顔に車輪取られて徒歩出社
みづ色の多くてしづか牽牛花
朝顔の枯れて絵日記子は嘘を
朝顔の一輪咲いて人知れず
朝顔や穂先痩せたる竹箒
朝顔や高く腿上げ発つ歩荷
剥き出しの棺に咲ける牽牛花
朝顔や支ふる箸の細りごと
遅咲きの私の朝顔大輪だ
朝顔や蔓交はらぬ壁のあと
おやすみを蕣に告ぐ夜勤明け
朝顔や監視カメラは瞬かず
朝顔を見て二度寝する子供いて
地に空に朝顔の藍濃く淡く
好きな子は朝顔と明日転校し
朝顔や蔓の差でリス組の勝ち
朝顔やいずれ凋める蒼のあり
地を這うて朝顔の海湯治宿
朝顔や記念写真の指ハート
朝顔が自由に咲いて美しい
朝顔や防球ネットに処得て
朝顔や地獄の底の鐘ひびく
朝顔の小顔支柱の先の先
朝顔やけふの面子は美顔なり
蔓伸ばす流行らぬ花や牽牛花
十人の朝顔提げて日比谷線
朝顔の日ごと階段昇るやに
私より早く起きてと朝顔が
朝顔に一面記事を見せつける
オジサンは妖しき烙印牽牛花
朝顔のここから萎みゆく力
朝顔や恰もそこにゐたやうな
朝起きて一目惚れする朝顔かな
絵手紙に収まりきらぬ朝顔を
朝顔や留守の隣家へ水を遣る
朝顔のけなげで明るい日の光
朝顔や孫の宿題記録せり
朝顔の閉ぢて時計の鳴り響く
朝顔の色水遊び夢中なる
避難所の体育館裏牽牛花
覚えなき場所に朝顔憎からず
朝顔や宇都宮空襲ばかり
朝顔の半開を見てわが眠り
朝顔を武士と農民競り合いぬ
朝顔を数えて出勤する余裕
路地裏の日蔭天国朝顔は
朝顔や隣は誰ぞ弾薬庫
朝起きて水をやると元気出る
玄関にあさがほ咲かせ帰郷かな
朝顔の濃紺ふりかざす正義
朝顔のほほに夜空のまじりをり
社会的地位も人目も朝顔も
朝顔や寝ぼけ眼の運転席
朝顔の栄枯を親に任せきり
朝顔や明治小学校校歌
朝顔や仕事帰りの午前五時
朝顔の右巻きなでて平和かな
蔓に蔓絡むほかなし朝顔に
朝顔のイントネーション関ヶ原
子は走り朝顔萎える昼餉どき
朝顔やベランダ熱を一身に
朝顔や兵士の母も水を撒く
朝顔の鉢を抱えて転校す
朝顔を覗ける妻の笑まひかな
朝顔や駅の野良猫動きだす
朝顔や公民館に屍ポーズ
朝がほや町家ひしめく石畳
朝顔の鉢はそのまま去る故郷
朝顔やゴミだけ捨てる非会員
欲を剥き出しに朝顔蔓の這ふ
朝顔や儚い夢に目が醒めて
朝顔や体操している庭に咲く
朝顔やプラネタリウム休館日
朝顔やポールダンスをしてるツル
朝顔の開く音して目覚めけり
朝顔が枯れてきた頃秋の空
ガートル台連れて朝顔まで散歩
朝顔の萎るる頃に向かふ市
朝顔や支援学校に着任す
朝顔や半透明の朝の雨
紫紺なる宇宙を恋ふる牽牛花
素直さやそれが朝顔のいいところ
朝顔に見られてゐたる朝の窓
朝顔に水やる姿今はなし
朝顔や介護の人の来る前に
朝顔に耳あり路地に噂あり
朝顔やそれぞれが夜の色らし
朝顔のようにさわやか寝起きよく
大口で告げ口の子や牽牛花
朝顔の蔓は右巻き左巻き
朝顔の行燈作り片手に提げ
朝顔のほどよき雨でありにけり
朝顔が咲いてあなたと仲直り
恋うる空朝顔蒼く朝咲く
朝顔の萎むリセットコンティニュー
朝顔のやがて衰へゆく午後へ
朝顔の江戸城の堀鎮めけり
朝顔や数えるうちに消えてゆく
朝顔や蔓の先まで朝の風
江戸へゆく朝顔といふゆめを追ひ
朝顔と共に起き出す定年後
あさがほのあああああ空沁みてます
朝顔の秩序にひらく平坦地
野朝顔還れぬ骨の土に覚む
ゆらゆらと涼しく咲くよ朝顔よ
朝顔の防犯カメラ覆ひけり
朝顔や青き鉢植抱ふる子
対面で心通わす朝顔と
広島や朝顔つねに裂けて咲く
笑顔なり朝顔咲くと心にも
庭に土あれば朝顔生えて来し
朝顔は萎み球児は敗退す
朝顔や人こぼれゆく出口より
朝顔や昼顔へと意を託し
朝顔の向うおやじは口きかず
朝顔や今年も軒に老夫婦
朝顔や連累の地に藍忘れ
朝顔の如く縺れし土俵際
おはようを交わす朝顔今日は来ず
朝顔や箸の長さの違う卓
朝顔が咲いたら夏を感じるね
朝顔の蔓は現在迷走中
小児科や門にしずかに牽牛花
牽牛花あなたが還ってくるのを
色きれい咲きたて朝顔まっすぐに
朝顔のいつかさかなになつてゐる
朝顔が平和感じて咲き誇る
朝顔や死刑執行の速報
朝顔や小さく眠る子犬たち
夜半の地震あさがほ解くるまでの黙
朝顔の裏側に臥し人の来ぬ
朝顔や諦めきれぬ日の仕事
朝顔の上へ上へと咲き昇り
朝顔や日矢と交信して萎ゆる
朝顔や朝からすでにやや暑く
朝顔やかはだれ時の淡きもや
朝顔は黄なり高倉健戻れ

【不明】
待ってるね、ねぇ待ってるからね残蝉
稲妻や視線外さぬ田の鷺に
縁石に止まる先導のシオカラ
泡麦の冷気打ち消す夏の夜
夕立や待てど暮らせど獨りのみ
海外の客をうならす案山子かな
黄昏に我に帰った蝉しぐれ
こころなし弱くなったな夏の虫