きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

金曜リストマニア ほんの数行

前回このブログで矢吹申彦さんの『東京の横丁』を紹介した。
今回はその隣にあるコラム、和田誠さんの『ほんの数行』について。

初回に和田誠さん本人から、この連載についての説明がある。

–「ほんの数行」というタイトルは「たった数行」でもあり、「本の中の数行」でもある。ぼくが読んだ本の中の数行を紹介して、あれこれ語ろうというわけだ。–

和田さんが装丁した本に絞られた中から、取り上げる本は選ばれている。(装丁された本が千冊を超えると連載の中で書かれているので、「絞りに絞られている」と言うべきか。まだ27冊しか登場していない。)

この連載ではタイトルの横に表紙(カバー)が載っている。
本屋さんに行くと必ず目にする、おなじみの和田さんのイラストのものも多いが、「パパラギ」のように和田さんとは知らなかった「へぇ」という本も登場する。(個人的には、和田さんのイラストからすぐ思い出すのは昔 星新一さん、今 三谷幸喜さん。もちろんこの二人の著作も登場。) 

本の内容の紹介にあわせて、装丁の理由や当時のこぼれ話なども必ず書かれていて楽しい。
装丁をする時に本を読むというのは、当然のことなんだろうけれど、和田さんの本への愛情が伝わってきて、読むと「ふふふ」と嬉しくなり、本がうらやましいなぁと思う。

(ちなみに金曜日の出版物
『ぼくらが子役だったとき』 も和田さんの装丁です。)

694(2008年03月14日)号   ほんの数行1 指揮のおけいこ(岩城宏之)
696(2008年03月28日)号   ほんの数行2 あの季この季(岸田今日子) 
699(2008年04月18日)号   ほんの数行3 パパラギ
702(2008年05月16日)号   ほんの数行4 ハリウッドをカバンにつめて(サミー・ディビス・ジュニア)
704(2008年05月30日)号   ほんの数行5 挨拶はたいへんだ(丸谷才一)
707(2008年06月20日)号   ほんの数行6 THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代(村上春樹)
710(2008年07月11日)号   ほんの数行7 清水ミチコの顔マネ塾
712(2008年07月25日)号   ほんの数行8 うらおもて人生録(色川武大)
715(2008年08月22日)号   ほんの数行9 赤塚不二夫 1000ページ
718(2008年09月12日)号   ほんの数行10 ニューヨーク紳士録(常磐新平)
720(2008年09月26日)号   ほんの数行11 フレドリック・ブラウン傑作集
723(2008年10月17日)号   ほんの数行12 おこりんぼ さびしんぼ(山城新伍)
725(2008年10月31日)号   ほんの数行13 タラへの道 マーガレット・ミッツェルの生涯(アン・エドワーズ)
728(2008年11月21日)号   ほんの数行14 星新一 空想工房へようこそ(最相葉月 監修)
731(2008年12月12日)号   ほんの数行15 街に顔があった頃(吉行淳之介・開高健)
734(2009年01月16日)号   ほんの数行16 悲しき口笛(寺山修司)
736(2009年01月30日)号   ほんの数行17 ぼくはマンガ家(手塚治虫)
739(2009年02月20日)号   ほんの数行18 時間革命(角山榮)
742(2009年03月13日)号   ほんの数行19 グッドモーニング、ゴジラ(樋口尚文)
744(2009年03月27日)号   ほんの数行20 書くに値する毎日(つかこうへい 選)
747(2009年04月17日)号   ほんの数行21 むかつく二人(三谷幸喜・清水ミチコ)
750(2009年05月15日)号   ほんの数行22 父の背番号は16だった(川上貴光)
752(2009年05月29日)号   ほんの数行23 家の匂い 町の音(久世光彦)
755(2009年06月19日)号   ほんの数行24 ぼくらの世界(栗本薫)
758(2009年07月10日)号   ほんの数行25 ナンセンス・カタログ(谷川俊太郎)
760(2009年07月24日)号   ほんの数行26 ワニの丸かじり(東海林さだお)
763(2009年08月21日)号   ほんの数行27 アンシェンデン(サマセット・モーム)