きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

兼題「村祭」__金曜俳句への投句一覧(10月30日号掲載=2015年9月30日締切)

「櫂未知子の金曜俳句」投句一覧です。

選句結果と選評は『週刊金曜日』2015年10月30日号に掲載します。

どうぞ、選句をお楽しみ下さり、櫂さんの選と比べてみてください。

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【村祭】
神主のをらぬ社や村祭
担がれて長老の役村祭
バス停に提灯吊りて秋祭
帰省子に助つ人頼む村祭
村祭遠くに聞こえ友の葬
初恋のひとは子を連れ村祭
村祭りしめ縄づくり古老の日
村祭子供神輿をくぐりけり
マルクスの全集売られ村祭
みんなして御神輿担ぐ村祭り
ひとり立つ堤やとほき村祭
村祭鎮守に不義理詫びにけり
村祭り背なの小若の夢の中
村祭テープ流れる笛太鼓
どぶろくの甘く酸つぱく村祭
草の根の密密として村祭
村祭アルコール類は御法度で
こどもらの土俵小さし村祭
村祭悪童どもの美少年
はればれと石段高し浦祭
村祭り下駄つっかけて踊り行く
千年の神木聴くや村祭
露地よりの風集まりぬ浦祭
笛の手は六年生や村祭
日差しあり神蘇る村祭り
窓の下老人の曳く村祭り
秋風が運んでくるか祭ばやし
亡き友に似たる子のいて村祭
村祭果て神木の太さかな
村祭り鴉の笑う声もする
宮垣内明治垣内や村祭
ねえちゃんが大人になつた村祭
吊橋の昼提灯や村祭
村祭アメリカ帰りが企画して
山道を提灯揺るる村祭
しめ縄と御幣で気づく秋祭
久しぶりに嬶と手つなぐ村祭
男らの赤き襦袢も村祭
子力士に土俵を割るも村祭
ワッショイ大声高き村祭り
隈取の拙さや良し村祭
広告に「とことんとことん」村祭
今日もまた何処の村の祭かな
鉦の音はガムランに似て村祭
相撲とる子らに駄賃や村祭
里祭夜さりに母も装ひぬ
村祭同窓会を兼ねており
休診を告ぐる札揺れ村祭
揃ひ皿蔵より出して村祭
風誘ふ金糸銀糸や秋祭
頷きぬ古老の語り村祭り
酒一升記名を貼りて村祭
坊さんが神主となり村祭
去り行く人の肩傾きて村祭り
踊り手の闇に溶けゆく村祭り
朝日差す棚田に風や村祭
村祭り白き手足も踊りけり
過疎なればこそ人還る村祭
ひよつとこもおかめもありて村祭
笛の音が心急かせる村祭
代々の笛の達者よ村祭
村祭囃子揃へば雲散らす
太鼓役見学役や村祭
村祭果てて隣家の湯槽かな
噎せ返る土の匂ひや村祭
笛吹きのジャズマンが来る村祭
村祭息子夫婦も帰りきて
有線の笛の途切れぬ村祭
村人の出店繁盛村祭り
東京の食堂にゐる村祭
少年の肩の負け砂村祭
廃校となりし母校や村祭
五十年まへみな若し村祭
村祭り小さき社でかき夢
豚汁の野菜大きく村祭
荒くれのやさしきことば浦祭
村ありて瑞穂の邦や村祭
村祭の日の裏山は神の山
この御子はどこの子かいな村祭
秋の日や貴方私も音頭舞う
どの道も嬉しさ凝りぬ村祭
村祭りたつた五円に泣きし夜
大皿の蒟蒻零る村祭
とうちゃんもかあちゃんもゐた村祭
村祭音ことごとく山に消ゆ
木の声の膨らむところ村祭
人妻の巫女さんもいる村祭
村祭村の二級酒売り切れに
六トンのどぶろく結の村祭
手作りのぼんぼり照らす村祭
頭数揃ひはじめる村祭
村祭おはやし四方に別れたる
亡き友と写真の中の村祭
里山と川のあひだに村祭
大人らの神酒に惚ける村祭
新調の祭り提灯村祭
村祭いつもの父でない貌に
稲荷の灯ひとみの如し村祭
村祭り回しを締めた子らの尻
男衆はまはし姿の村祭
幟立つ石段数え村祭
古伊万里を譲つてもらふ村祭
村祭一番乗りの秋田犬
岬まで神輿来てをり村祭
村祭馬のそびらを撫でにけり
本土への旅が特賞村祭
孫来たる賽銭はずむ村祭り
名優の寡婦は元気に村祭
獅子頭脱ぎて女の子や秋祭
村祭親には会はず帰京せり
村祭り神輿の担ぎ手アルバイト
村祭り不作の年も悲しまず
震災の傷痕悲し村祭
段取りを二三省いて村祭
参道をはみだしてゐる村祭
お囃子に葉擦れ混じれり村祭
村抜けて社に戻る神輿かな
二階より観てまた横に村祭
焦げさうなソースの音も里祭
米菓子の音谺して村祭
村祭村にあるべき時戻る
ポケットにニトロ一錠村祭り
長らへて恩をほどこす村祭
村祭いまだ博士といふ渾名
長老のさらに長寿や村祭
昔日のやんちやの統べる里祭
若衆も古老子どもも村祭り