きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

<武土道雑記> たまねぎ 5玉

謹賀新年。

本年もお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

<前回からの続き。まだ11月の話です。マキ入れます>

さて、師匠に出会っていなかったら、「楽しそうだ」と私もキャベツの苗を植えていたことでしょう。

種から苗に育てるのは結構難しいんです。

しかし、「10円の苗と50円の苗」では、意味がまったく違います。

いわずもがなですが、「たまねぎ師匠」の金銭感覚は土いじりについて手練れの感覚ですね。

初心者は腐葉土を0.1トンくらい農園にぶちこむなど、採算度外視でコスト意識が低い。

と、言っても、土は1袋10キログラムで数百円程度だから、土関係のインフラ整備にかかるコストは4000円程度。それで3年の契約期間は保つ。

たとえば東京から箱根にドライブしたらガス代と高速代でそれ以上のカネがトブのだから、安いモノかもしれない。

失敗しても大きな痛手ではないし、失敗を含めた経験を一つでも多く積むことが、農作物とは別に畑から得られる収穫物である。
それゆえ熟練は、市民農園の土の栄養を可能な限り吸い尽くし、カネと労力をかけないことが身体に染みこんでいるようである。
つまるところ、お金の問題ではなく、そういうムダを排除する意識や考えがないと成功しないのだろう。カネで野菜が成長する喜びは買えません。
話は脱線しますが、借り物の農園って、土を育てようという意識が芽生えづらいと思う。自分の畑ではないのだから、仕方ないことかもしれない。土作りは、一生かけてやるものだから、間借りしている畑で精魂こめて土作りをすることはあまり意味がない。たとえそうしても、次の借り手がどうするかまでコントロールすることは困難ですし。

そのせいか、実際、この畑の土はよくないようだ。ごろごろしていて手で握りつぶして粒状にしても、すぐに3,4センチの固まりになってしまう。粘土質なんですかね。

 

さて、苗植えから二日後。たまねぎの成長を楽しみに畑に行った。
しっかりと苗が立っているかな。

ところが、苗が立っておらず、ふにゃっと倒れたままのものが多い。
どうしたのだ。毛根が弱かっていたのかっ?!(つづく)

【写真】たまねぎの苗を植えた畑。隣の白い布は不織布で、中では大根を育てている。不織布を使う目的は、虫よけと防寒(今の時期は)。種植えの時期が遅れたので、少しでも温度を保とうと悪あがきに導入した。ビニールには負けるが、水は通すので管理が楽かな。虫が食わないので、水菜やレタスなど葉物がきれいに育つ。大根の種や芽も無事育った。