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941号目次


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941号の注目記事

●犬とキャラバンと祝祭と―3.11と音楽のこと
第1回 前野健太
取材・文 神田 桂一

3・11が起きて2年経った。
僕は、当時の状況をぼんやりと考えていた。

僕は東京にいた。

空っぽのコンビニと、つながらない携帯。ダイヤの乱れた電車に、どこか陰鬱でうす暗い街並み。世界の終わりと不合理な夢をかき混ぜたような非日常な東京。

あのとき僕が思ったことは、不謹慎だけど、このまま一度システムも何もかも全部ぶっ壊れてしまえばいいということだった。

3・11は、悲劇であると同時に、ほんの少しだけど、希望を見せてくれるものでもあった。だけど、僕たちが思った以上に、システムは強固だった。

そして、そんな空気もいつの間にか随分落ち着いたようだ。僕はときどき思い出す。あのとき街で、爆音で鳴っていた音楽のことを――。

●浮躁中国
民間の力はますます大きくなる
孫志剛事件から10年。滕彪さんに聞く
麻生 晴一郎

10年前、ある青年の理不尽な死をきっかけに、法律関係者が立ち上がる。
滕彪さんは法律学者として弁護士たちを引っ張ってきた。
妨害を受け続ける滕さんに現状を聞く。また、筆者・麻生氏への妨害も報告する。

●英国でサッチャーの「遺産」めぐる議論が再燃
死後も問われる「鉄の女」の政策
馬場 千奈津

●切り捨てられた地域から安倍首相に問う
米国追従路線の原点がなぜ「主権回復の日」なのか
前泊 博盛

一九五二年四月二八日に発効したサンフランシスコ講和条約。この日をもって日本は連合国から「独立を果たした」として、安倍政権は「祝う」日にするという。ここには、この日をもって切り離された地域に対する安倍政権の姿勢が如実にあらわれている。

●テレビ報道とジャーナリズムの使命
希望、それは外とつながること
金平 茂紀×永田 浩三×水島 宏明

戦後ジャーナリズムの精神が、忘れられ危うくなっている。改憲手続きが視野に入る中、今や葬り去られんばかり。テレビ報道の現場を知り尽くした3人が、ジャーナリズムの活力を取り戻すために何が必要かを語り合った。

●戦犯死刑めぐり、若者たちとイスラム過激派が衝突
「バングラデシュの春」か!?
文と写真 瀬川 牧子

一九七一年にパキスタンから独立したバングラデシュが歴史的な転機を迎えている。首都ダッカのシャハバッグ広場で始まった「シャハバッグ抗議」が大きな広がりを見せ、「バングラデシュの春」とも言われる独立戦争後最大規模の民衆運動に発展。その渦中から現況をリポート。

●高木陽介衆議院議員インタビュー
憲法改正は争点にならず自民党と維新の会の連立もない

「平和と福祉」をかかげる公明党の影がかすんでいる。
自公政権が四年ぶりに復活したものの、日本維新の会も躍進し、政界ではタカ派が幅をきかせている。自民党が公明党を切り、維新と連立を組む日が訪れるのか。公明党の論客、高木陽介議員にきいた。