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阪急トラベルサポート損害賠償請求訴訟  12月7日に第3回口頭弁論

 「記事は虚偽だ」という一方的な理由で、取材に応じた旅行添乗員・塩田卓嗣さんをアサイン停止(事実上の解雇処分)にした阪急トラベルサポート(西尾隆代表取締役、大阪市北区)を相手取り、『週刊金曜日』側が「メディアとしての名誉と信用を毀損された」として損害賠償を求めている訴訟の第3回口頭弁論が12月7日(月)に開かれる。
 7月1日の提訴以降、論点の整理を進めてきたが、阪急トラベル側は「記事は事実に反しており、塩田に『週刊金曜日』への訂正申し入れをするよう求めたが、拒否をしたのでアサイン停止をした。アサイン停止は会社の裁量であるから、会社の行為と原告ら(金曜日側)の主張する損害との間には因果関係がない」(要旨)などとして「棄却されるべき」と主張している。
 一方、本誌側は、阪急側が問題としている記事について「本誌側に問い合わせや苦情申し入れなど一切することなく、一方的に『虚偽』だと断じて、取材に応じただけの塩田さんに一方的な不利益処分を課すことは、本誌側の社会的な名誉・信用を毀損するとともに今後の取材活動を困難なものにして取材・言論の自由を侵害する行為である」(要旨)と主張している。
 第3回口頭弁論は7日午後1時10分から、東京地方裁判所712号法廷で

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777号の注目記事

■佐高 信 対談 日本を何とかしよう4
 辻元清美 国土交通副大臣

本誌連載の「永田町航海記」でお馴染みの辻元清美衆議院議員が、政権交代とともに国土交通副大臣に就任した。政官業の癒着をどう断ち切るのか。八ッ場ダムや日本航空(JAL)問題、そして民主党との関係は?

■迷走続きの北澤防衛大臣
 早くも「官主導」の悪評が定まった現政権の安保政策
 東郷 進

普天間基地移転問題が混迷している要因の一つは、
北澤俊美防衛大臣が官僚に操られて辺野古移転に固執しているためだ。
最初から安保・防衛に疎いことが分かっている人物を重要ポストに就けた、
鳩山民主党の罪は重い。

■佐藤優の歴史人物対談11
 仲原善忠と語る
 普天間移設問題で問われる政権幹部の良心

普天間飛行場の移設問題で、沖縄がふたたび注目を集めている。
かつて琉球王国は、薩摩藩と清への両属体制をとりながら、独立国家として
独自の文化を維持していた。沖縄戦では多大な犠牲を出し、
いまも在日米軍専用施設面積の約七四%が沖縄に集中している。
沖縄学の泰斗、仲原善忠に現状をどう把握しているかを聞く。

■“水俣病”は問いかける
 一斉検診が明らかにした“埋もれたままの患者”
 野中 大樹

◆新政権は水俣病といかに向き合うか
 奥田 みのり

■被告人は全面否認!
 大阪個室ビデオ放火事件、スピード結審でいいのか
 松井 克明

一六人の命が犠牲になった大阪・難波の個室ビデオ店火災。
あの事件から一年、今年九月にはじまった大阪地方裁判所の公判は
八回でスピード結審し、判決が一二月二日に下される。
裁判を傍聴し続けたジャーナリストがこの裁判の問題点をレポートする。

■藤沢市ごみ有料化裁判、横浜地裁判決を批判する
 強制徴収できないごみ収集費をあなたは払わされている
 熊本 一規

全国の約六割の地方自治体が家庭ごみの収集を有料化している。
だから、神奈川県藤沢市の市民が、支払い義務がないことの確認を求めた行政訴訟は全国の注目を集めた。
横浜地裁(北沢章功裁判長)は適法と判断したが、判決はおかしな点だらけ。問題点を斬る。

■浮躁中国21
 翻弄された60年を超えて
 民主国家の原点へ
 翰 光

盛大かつ空虚な建国60周年のパレードは、今の中国を象徴しているかのようだ。
人間を人間として尊重する社会――中国がめざすべき道はもはや明らかである。

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776号の注目記事

■マスコミ対策の一環!?
 「みどりの基金」事件が物語る
 セブン-イレブン本部の苦悩
 中山 雄二

「コンビニ加盟店ユニオン」がメディアに発信する一部の声で、世論がミスリードされる――。
こんな懸念を表明する文書が、全国の加盟店オーナーに配布された。
その背景には、公正取引委員会の排除措置命令以降、
“報道被害”の火消しに走るセブン-イレブン・ジャパン本部の苦悩があるようだ。

■岐路に立つフランチャイズ問題
 中野和子弁護士が語る
 「鈴木敏文さん、セブン-イレブンを清算し1万人オーナーに謝罪しなさい」
 渡辺 仁

コンビニエンス・ストアから居酒屋、食堂、葬儀、介護、ペット産業とあらゆる業種が寄り集まったフランチャイズ・ビジネス。法律もなく悪徳商法が野放しだ。そのひな型をつくったのが、セブン-イレブン・ジャパンの鈴木敏文会長だ。『セブン-イレブンの罠』の著者・渡辺仁が、フランチャイズ訴訟で百戦錬磨の中野和子弁護士とコンビニ問題の核心に迫った。

■日本を揺るがすグーグルの書籍電子化問題
 「黒船」に乗った“海賊”は逃げていった
 明石 昇二郎

「著作権開放」を迫り、世界中の知的財産収奪を図る米グーグル社。著作権者らによって起こされた訴訟の経緯では、同社の身勝手な対応ぶりが明らかになった。日本に迫りくる「黒船」グーグルとの間で、どんな闘いが待っているのか。

■今年最大(たぶん)の芸能スキャンダル
 のりピー100日狂騒曲を総括する!

今年最大の芸能スキャンダルとすでにささやかれる、元アイドル・酒井法子氏の覚醒剤使用・所持事件。この事件をめぐってはさまざまな要素が加わり、メディアは熱狂した。その実相を芸能界やメディアに人脈も広い奇才、高須基仁氏が総括した。

■市民メディアも東アジア・ネットワークへ
 三里塚キャンプレポート
 阿部 ユキヒロ

独立系メディアの活躍が著しい韓国。
洞爺湖サミットの対抗運動をきっかけに、日本のメディア活動家が
韓国のメディア活動家と交流をはじめた。
当面の課題は東アジア・ネットワークづくりだ。

■新・買ってはいけない144 拡大版
 怪しいトクホ
 渡辺 雄二

花王「エコナ」の事件は、
トクホの大いなる盲点を知らしめてくれました。
となると気になるのが、
エコナ以外のトクホはどうよ? ということ。
実は怪しいトクホは巷にあふれているのですが、
今回はその中でも最近、特に気になるものを検証しました。

■きんようぶんか 音楽
 即位20年 「私たち」の立ち位置は?
 藤田正

■米軍を完全撤退させたエクアドル
 「主権と平和の勝利」南米に広がる
 布施 祐仁

南米のエクアドル共和国からこの九月、米軍が完全撤退した。沖縄の普天間飛行場移設をめぐり
民意と「日米同盟」の狭間で揺れる民主連立政権は、この「主権と平和の勝利」をどう見る。

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775号の注目記事

■亀井モラトリアムに異論あり!!
 なぜ放置されるサブプライム級日本の住宅ローンリスク
 石山 照太

“亀井モラトリアム” 法案が臨時国会に上程された。これは貸し手である銀行ばかりが救済されることに
対する借り手の不平等感とのバランスをとることのようだが、こと住宅ローンの返済猶予に限っては、
亀井大臣の過去を問わなくてはならない。

■「対馬が危ない!!」キャンペーンのお粗末
 柳原 滋雄

「対馬が韓国に乗っ取られそうだ」といわんばかりの『産経』キャンペーンが足元から揺らいでいる。結論ありきの偏向キャンペーンに手を染めた全国紙の実態とは。

■21月2日、北海道の砂川政教分離訴訟で最高裁大法廷が口頭弁論
 私たちの精神の自由を国家と宗教の一体化でからめとられないために
 田中 伸尚

市有地に神社があるのは違憲か合憲か、また神社付きの市有地を町内会へ無償譲渡する行為は違憲か合憲か――
最高裁大法廷は、北海道・砂川市の住民が起こした二件の政教分離訴訟の口頭弁論を一二月二日に開く。
公有地上の宗教施設、とくに神社は全国的にみても多いといわれ、未決の戦後問題の一つになっている。
国家神道を支えた「神社は宗教に非ず」の意識が、今もなお地域社会や行政に深く浸透しているからである。
来春に予想される判決で、国家と宗教に関わる重要な問題に最高裁大法廷がどんな憲法判断をするか。

■佐藤優の飛耳長目45
 普天間飛行場移設問題は民主主義をめぐる闘いだ

■ソウルの西大門独立公園に建設される「戦争と女性の人権博物館」
 「慰安婦」の記憶を次世代に紡ぐ
 川田 文子

■地裁で敗訴するも、和解を拒否する明石書店
 著者一二〇人からも公開質問状が
 野村 昌二

■抵抗人名録8 香山リカ
 佐高信

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774号の注目記事

■創価学会の失われた一〇年
 古川 琢也

「『公明党に投票してくれ』とはどうしても言えなかった」。
「平和」と「福祉」を看板に掲げた宗教団体「創価学会」の
ある青年部員はこう漏らした。権力の中枢にたどり着いて一〇年。
「連立」という枠組み維持を優先した教団は、大きな「喪失」をした。
選挙のたびに最前線で支えてきた学会員たちに、
この一〇年間はどう映っているのか。

■徴兵歴ナシ。「保証金」、六〇万円ほど。
 韓国からやってきた新聞奨学生
 雨宮 処凛

一九歳の“イケメン”韓国人青年。都下の語学学校に通いながら
新聞販売店で働く。ライブハウスが二つしかない故郷の町から
「やってらんねー」とソウルに出てきたが、「兵役免除」の身を雇って
くれる先もなく、ブローカーを通じて日本へ。
仕事は過酷。でも、――。

 
■70年代の光と影 シリーズ1
 1973
 『神田川』と過ぎ去った季節の追憶
 成澤宗男

何かが終わり、そしてその後に何かが始まった――。政治の熱い季節が過ぎ去った後に迎えた七○年代を語るとき、私たちは往々にしてこのように表現しがちだ。だが実際にそこで何が目撃された何が語られ、いかなる理念が生みだされたきたのだろうか。現在までも明確な総括をなし終えぬまま、人々はこの時代が残した多すぎてかつ大きすぎるさまざまな残影を引きずり続けて、二一世紀の二度目の一○年代をやがて迎えようとしている。いま、「回答」という名の終着駅がない思索の果てしない海路へ、読者を誘う。懐古に留まらない、現在と未来をも洞察する手がかりを求めながら。

■無料低額宿泊所SSS体験記
 これが宿泊所ビジネスだ
 山野雅紀

仕事がない人やホームレスを住まわせる無料低額宿泊所。
生活保護費から住居費や食事代の名目で天引きして利益を上げる「貧困ビジネス」が
少なくないとされる施設だ。大手のS.S.S(特定非営利活動法人)に体験入所した筆者が
実態を伝える。

◆無料低額宿泊所は減らすべきなくすべき事業
 藤田孝典

■“ありのまま”でいられる「学校らしくない学校」
 宮澤保夫 星槎グループ会長
 山岡 淳一郎

「人を排除しない」「人を認める」「仲間をつくる」。この信念を体現し、学校教育から退けられた子どもたちに「居場所」を提供している私学「星槎グループ」。「学習障害」という言葉がまだ知られていなかった二五年前、子どもたちの個性やその驚異的可能性に気づいていた宮澤保夫は、それぞれの能力を活かし、学ぶための「場」を築いた。偏差値を重視する勢力からは異端視されてきた宮澤の人間観が、星槎の教育現場にあらわれている

■本多勝一ルポ再録
 戦場の村 第八部 解放戦線
 アイヌ民族の現在

時代を揺るがす長編ルポを数々執筆してきた本多勝一編集委員。かけだし記者時代から取材メモ代わりに使っている大学ノートは現在二七九冊目という。これまで発表された膨大なルポのなかから一部をここに再録する。「戦場の村」はベトナム戦争を取材し、民衆の生活を迫真力ある筆致で描いたもの。もう一つは「アイヌ民族の現在」。昨年六月、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が衆参両院本会議において全会一致で可決されたが、本多編集委員は半世紀近く前からアイヌ民族に関心を寄せ続けている。

■ベルリンの壁
 バード・グリン/レイモン・ドゥパルドン/アンリ・カルティエ=ブレッソン

◆甦る記憶 東川光二