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961号目次

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961号の注目記事

●世界文化遺産に登録された
富士山の知られざる顔
写真・文 田辺 欽也

今年6月、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録された富士山。
この夏は例年以上に登山客が殺到したが、山麓からの砲撃音に驚く人も。
喧噪のなか、ひっそり灯された富士山信仰の火。
“霊峰富士”の知られざる顔を伝える。

●この悪法は、政府の下半身を隠すものだ。
マニング、スノーデン両事件に見る「国家秘密」
日本は「秘密保護法」を制定してはならない
ローレンス・レペタ

米国は、国家安全保障局(NSA)による全世界の盗聴網という恥部を暴露したスノーデン氏を起訴し、ウィキリークスに情報を提供したマニング上等兵に懲役35年の刑をくだした。こんな米国の悪行を、日本は真似しようというのか。

●消費税増税に待った!
浦野広明さん
5年後の過酷な負担増

来年四月から消費税を現行の五%から八%にアップするというのが安倍政権の判断らしい。「ここで消費増税を許したら、さらなる過酷な税負担が待っている」という税理士の浦野広明さんに話を聞いた。

●すべての差別に反対!9・22東京大行進 
写真・本文/本誌取材班(野中大樹、平井康嗣、渡部睦美)

1963年8月28日のワシントン大行進から50年。
東京の新宿駅周辺であらゆる差別に反対し、抵抗する
「東京大行進」が開かれ、約2000人がデモ行進をした。

●市長先導で、すでに四五〇〇人に実施
韓国・ソウル市で進む非正規公務員の正規雇用化
白石孝

韓国・ソウル市で、非正規公務員に対する大規模な正規雇用化が進められている。これを主導するのは、朴元淳ソウル市長だ。これまでに、非正規公務員四四八三人を正規雇用した。ソウルでなぜ、このような動きが起きているのか。このほど行なった現場視察をもとに、ソウル市の取り組みをリポートする。

●浮躁中国
リー・クアンユーはこれからの中国と世界をどう見ているか
本田 善彦

アジアのみならず、いまだ世界で名をはせるシンガポール元首相のリー・クアンユー。
このほど台湾で出版されたリーの語録には、これからの中国情勢を読み解く鍵が隠されている。

●シャンプーに発がん成分!
アメリカ・カリフォルニアで訴訟
日本では自然派・薬用シャンプーに注意
植田武智

カリフォルニアではコカミドDEA入りシャンプーにNGが。日本のシャンプーを調べてみたところ――。

960号目次

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960号の注目記事

●2020年 東京五輪への違和感
放射能の海で「おもてなし」?
ウソと欺瞞で勝ち取った招致
永尾 俊彦

二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決まり、
メディアはこぞってお祝いムードで翼賛報道を続けている。
しかし、オリンピック開催の陰でさまざまな問題が指摘されている。

◆谷村智康の「五輪」私考

開催にケチはつけないけど、
震災を賢く乗り越えた証と
なる低コスト化を期待する

◆パラリンピックもあるけれど
障がい者をめぐる環境はどうなるの   
みわ よしこ

◆日本は本当に「勝った」のか
スペイン国民にとって落選は朗報  
童子丸 開

◆オリンピックは面白いけど
トウキョウ五輪反対 
森 まゆみ

●消費税増税に待った!
湖東京至さん
輸出大企業が喜ぶ欠陥税

安倍晋三首相が来年四月から消費税を現行の五%から八%に引き上げる意向を固めたという。マスコミを利用した茶番劇のような「有識者六〇人の意見聴取」の最中、全国の税理士一四〇人近くが「消費税増税の中止を求めるアピール」を出したが(八月二九日)、マスコミ各社は見事にこれを無視。税の専門家でありながら「有識者」とはされなかった税理士に登場してもらい、なぜ「消費税増税に待った!」なのかを聞く。

●日本史教科書 現場教員、教育委員会、自民党
実教出版を排除!選ぶ権利は誰にあるのか
星 徹

現場教員たちが希望しても実教出版の教科書を排除する動きが
神奈川県や東京都の教育委員会などで今、進みつつある。
そして与党・自民党でも、教科書を国家統制するような動きがある。

●新わたしと憲法シリーズ
現場の声をまっすぐ国会に届ける新米議員
吉良よし子

『ピカドン』に
衝撃を受けた幼い頃。
私が政治を考える
原点は「平和」

●障がいを持つ被災者たちの先の見えない避難生活
八尋 伸

福島第一原発事故から二年半が経過したが、今でも一五万人近くの被災者が福島県内外への非難を余儀なくされている。避難とは文字どおり、難を避けることだが、故郷や居住地を離れること自体が新たな困難を生む。福島を離れて避難生活を送る障がいを持つ人たちの日常を追った。

●自由と創造のためのレッスン
地球は「企業なのか」
廣瀬 純

新自由主義経済へのオルターナティヴとして、しばしば口にされる「持続可能な開発」。本当にそこに「希望」があるのか。否、それどころか、実はもっと巨大は規模の「資本」主義にまきこまれることを意味するのではないか。

●新買ってはいけない189
「美白化粧品」、危ないのはロドデノールだけ!?
渡辺雄二

カネボウの美白化粧品を使った人の多くに、白斑症状が現れて大きな問題となりましたが、「ほかの化粧品はどうなの?」と心配している人も多いでしょう。そこで代表的は美白化粧品の安全性について、検証してみました。

959号目次

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959号の注目記事

●告訴団が暴いた「汚染水」の新事実はどうなる?
東電福島事故「刑事告訴&告発」はなぜ「不起訴」なのか
明石 昇二郎

一万四七一六人にも及ぶ東京電力福島第一原発事故の集団刑事告訴・告発に対して、九月九日、検察は不起訴処分を発表した。福島原発告訴団が、新たに「汚染水」問題を告発し、安倍首相が東京五輪招致に向けて、「汚染水」の“安全性”をアピールした直後だった。

●大飯原発停止で日本が再び原発ゼロになった日
原発稼働せず逼迫するのは電力会社の経営
弓削田 理絵

9月15日、関西電力大飯原発4号機が停止、定期検査に入ることで、日本は1年2カ月ぶりに「原発ゼロ」になる。だが、再稼働申請されている原発は計12基。原子力規制委員会による新規制基準の適合審査が進められるなか、早ければ年明けにも再稼働される原発が出てくるかもしれない。

●婚外子相続差別規定を最高裁が違憲と判断
民法900条4号但し書き前段の改正へ
宮本 有紀

最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允長官)は九月四日、婚外子の法定相続分を婚内(嫡出)子の二分の一とする民法の規定が憲法一四条一項に違反し無効とする決定を、審理に加わった一四人の裁判官全員一致で出した。一九九五年の合憲判決から一八年、最高裁判例が変更された。

◆大村芳昭・中央学院大学教授
(国際家族法)に聞く
「最終的には嫡出という概念の撤廃を」

●和歌山・婚外子相続差別訴訟の特別抗告人が語る
「子どもは子どもやろ。肩書き付けなくてええやん」

最高裁大法廷で口頭弁論が七月一〇日に開かれ、双方が主張を述べた。
その後、ネット上で婚内子側の主張に基づいて婚外子側を非難し、
存在を否定するような書き込みが続いた。
「事実を伝えたい」と願う特別抗告人が経緯と思いを語る。

●豊かな国のリアルな貧困
ナイジェリア・ラゴスが抱える格差社会
写真・文 岡本 央

世界7位の産油国でありながら、格差にあえぐ国、ナイジェリア。
国民の6割が1日1.25ドル以下で生活し、同国最大の都市・ラゴスでは人口の7割がスラムで暮らす。投資先として世界の注目を集めるアフリカだが、陰では格差社会が深度を深めている。

●電気火災や電磁波被曝も発生!
日本で本格導入されるスマートメーターは必要か
加藤 やすこ

省エネ効果があると宣伝されているスマートメーター。
しかし、各電力会社の費用対効果を見ると節電効果はごくわずか。
しかも、その導入費用は私たちの電気代に加算される。

●新わたしと憲法シリーズ
麻木久仁子
憲法論議が「理想論争」になることを憂うタレント

憲法に「理想」は書かれていない
書かれているのは誰もが自由に
自分の思う理想を抱ける土台

●今夏、森村誠一氏とともにロシア公演
加害を歌い続ける「悪魔の飽食」合唱団
根岸 恵子

958号目次

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958号の注目記事

●インタビュー
オリバー・ストーン & ピーター・カズニック
戦争と歴史を語る

ベトナム戦争を描いた『プラトーン』などの映画で名高い米国のオリバー・ストーン監督と、同氏と共著で『オリバー・ストーンが語るもう一つのアメリカ史』(早川書房、原題はThe Untold Histry Of The United States)を出版したアメリカン大学のピーター・カズニック准教授がこのほど広島・長崎両市と沖縄等を訪れた。両氏に、米国の暗部である戦争を語ってもらった。

歴史の真実だけが、
戦争を正当化する
企みを打ち破れる―― ピーター

シリア軍事介入を企む
オバマ大統領は
とんでもない偽善者だ―― オリバー

●対談
知の怪物・佐藤優×鬼才の精神科医・斎藤環
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』で描かれた「悪」
村上春樹を論じることのできる人が減っている

2013年上期、単行本売り上げランキング1位になり、文芸書として最速で100万部を達成した村上春樹氏の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。酷評も多い新作だが、そもそもその日本の文芸批評の力がなくなってきているのではないか。村上春樹を読み込んできた二人が『多崎つくる』を深く深く読み解いた。

ゼロ年代以降、批評家は「何でも屋」に
なることを迫られてきた――斎藤

日本では文芸批評家の「読み」が
本当に影響力を持たなくなりました――佐藤

●満腹の情景
写真・文 木村 聡
新工場で詰める新たな“希望”

 それは「希望の缶詰」と呼ばれた。津波ですべて失われたと思った石巻の港町に。奇跡的に残された水産缶詰。救援物資が届くまでの数日間、人々を救ったその缶詰は復興の第一歩となった。
 あれから2年。宮城県石巻市の水産加工品メーカー・木の屋石巻水産は、工場を建て直し、今年から現地での缶詰生産を再開した。真新しい機械が置かれた新工場。地元出身の若い世代も多く入社した。従業員の一人が震災前を振り返って話す。
「いまさらながら、すごい作り方をしてたなと思います」
 同社は缶詰作りを熟知した工場長と副工場長を、震災とその後に失っていた。余計な調味料を使わず、新鮮な魚そのままを手詰めする商品。復活への試行錯誤は続いたという。
「前と同じ味の缶詰。いや、それを超えないと、そのための再開です」

●放射能汚染水漏れ対策より五輪招致を優先?
後手の対応で、リスク管理能力の欠如を
国際社会に印象づけた安倍政権
横田 一

国際原子力事象評価尺度「レベル3」に引き上げられた汚染水漏れ事故。対策のための国会審議を、五輪招致への影響も考慮して、安倍政権は先送りに。技術的な問題はもとより、事態の正しい認識を日本のトップが持ち合わせていないことを、国内外に強く印象づけた。

●新わたしと憲法シリーズ
和田秀子
「3・11」で原発の恐怖を知り
憲法の素晴らしさに目覚める

今でも原発事故被害者の人権は
侵害されているのに、自民党の
改憲草案が実現したらどうなる?

●金正恩が「経済強国建設」の先駆け狙う
北朝鮮・元山開発計画図の
最新版を入手
金 承 在

日本政府が拉致問題などを理由に入港を禁止した万景峰号によって、新潟と結ばれていた北朝鮮・元山市。日本に縁の深いその元山市で、大きな開発計画が進行している。国際的に孤立を深める北朝鮮が狙うものは何か――。韓国のジャーナリストが、最新の情報をもとに、全体像を明かす。

●諫早湾開門の最終期限まで4カ月
追い込まれる漁民と逃げる農水省
永尾 俊彦

2010年に福岡高裁で漁民らが求めた諫早湾排水門の「開放」が確定し、最終期限が迫るものの農水省は一向に実行しようとしな。その陰では、追い詰められた漁民らの自死が相次いでいる。