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809号目次


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809号の注目記事

■あの連載がついに単行本に!
 『めぐりくる春』を語る
梁 石 日 × 西野瑠美子
司会 佐高 信

被害者である「慰安婦」の女性たちには
「当事者だからこそ、語りたいけど語れない。
だからこそ言えない」核心部分の体験がある。
このジレンマを作家の想像力で解いていった小説が
『めぐりくる春』だと思う。(西野)

「慰安婦」の部屋で
兵士との間で何が起きていたのか。
もはや想像するしかないことを「具体的に」書き
暴露していく。それが小説の方法です。
小説とは、基本的には虚構の真実を描き
「暴露」することなんです。(梁)

■私たちは買いたたかれる“商品”ではない
 資本主義の矛盾を乗り越えるために
 佐藤優 × 鎌倉孝夫

私たちはなぜ、安い賃金でこき使われているのか。
そもそも働いて賃金を得るとはどういう意味を持っているのか。
世界的に金融・経済危機が続くなか、資本主義体制の限界を知るには
マルクス経済学の知識が必要だ。なかでも、資本主義の根本矛盾である
労働力の商品化について深く語り合う。

直接の人間関係があるところでは、
カネの論理を極力排除する。
それを自分のできるところから実践する(佐藤)

重要なのは労働者自身の意識を変えること。
資本主義下でも労働者が主体的に職場を
担っているという実を示す(鎌倉)

■自動車部品工場の現場は
 池森 憲一

相次ぐリコール問題、広島・マツダの殺傷事件……。自動車部品工場の元労働者が、自動車製造の現場に潜む問題点を指摘する。

■浮躁中国
 どうなる?中国の公益
 NGO受難の2010年
 麻生 晴一郎

昨年は弁護士、今年はNGOと、人権活動への弾圧が続いている。
中国政府が、市民の公益を向上させる活動に規制をかけるのはなぜか。

■なぜ増えている? 高齢者の犯罪
 「早く刑務所に帰りたい」
 平野 宗彰

高齢者による犯罪が急増している。
不況の影響で家を失った高齢者の中には、わざと罪を犯し、
「刑務所で冬を乗り切る」選択をする人も。
受け入れる刑務所側も、バリアフリー対策を進めている。

■自立を強いられる子どもたち
 「家に帰りたい」愛子さんが求め続けた夢
 木附 千晶

全国の児童相談所が二〇〇八年度に受け付けた虐待相談件数は
四万二六六二件と、統計を取り始めた一九九〇年の約四〇倍になる。
国は児童福祉法を大改正して虐待防止法を制定し、
“施設中心の養護から家庭的養護へ”“保護から自立支援へ”と
路線転換を図るが、家庭を失った子どもの育ちを支えられるのか。

◆里親制度の中身は?

読者会から(全文)2010年7月30日

倉敷読者会
8月8日(日)13時半~17時、倉敷労働会館)。参加費300円。テーマは「国家財政の破たん」。
*7月例会は11名。第1部は7月2日号「日本を動かす圧力団体 組織票の正体」を読んで討論。「組織票をあてにする選挙は古い。個人の意見が尊重される世の中にしなければならない」「政・官・財のトライアングルが問題」「民主党が自民党にとって代わっただけでは意味がない」などの意見が出た。第2部は「選挙制度」をテーマに討論。「自民、民主とも消費税の増税を言うが、反対の票はどこへ入れたらいいのか。二大政党政治は破たんしている」「少数意見が死票になる小選挙区制度は、即刻止めるべき」「菅直人は北欧の福祉社会を目標にしているが、ならば選挙制度も北欧型にすべき」「政権与党が選挙前に消費税の増税に言及するなど、全く気が知れない」などの意見が出た。なお例会の前段で当読者会から少額ながら『週刊金曜日』に寄付すること、次回の読者会から参加費を300円に値下げすることを決定しました。問合せ(TEL:090・3880・3914堀井)

ピースボート読者会
8月14日(土)17時~19時、ピースボートセンター東京(高田馬場駅7分)。参加費50円。
*7月例会は8人。本誌情報で購入した書籍『ユダヤ人の起源』『植民地主義の暴力』を常連会員が紹介、パレスチナ問題や米国イスラエルロビーに話題が広がった。6月25日号の「さらん日記」に「日韓近代史ドラマは、NHKが放送しないだけ」の指摘。1945年以降の朝鮮半島の歴史特集を望む声多し。なお、本誌でおなじみの教育ライターの永野厚男氏が毎回最新情報を持って参加。問合せ(TEL:048・625・8573板橋)

読者の会・大阪
8月21日(土)18時半~、エルおおさか(天満橋駅西口5分)。参加費300円。21時~、交流会(1500円程度、参加自由)。各自3~5分の発言の後「アフガンでの平和構築と日本ではどうか」の題で話し合います。アメリカの爆撃・軍事で平和はつくれないと思いますが? 本誌の理念に賛同される方、初めての人も歓迎です。
*前回は各自の発言のときにこの会への参加の思いを言ってもらいました。その後、参院選挙についてのフリートークでは民主党・社民党・共産党に対する関心や、社共共闘がなぜ出来ないかなどの熱い話になりました。やはり党本部の方針がずれていると下部で運動している人たちの努力が水の泡になるので、指導部の責任は重大、もっとやり方はあった、と思いました。問合せ(TEL:090・3266・1470、Mail:ktcosaka@oak.ocn.ne.jp 田中)

松山読者会
*7月12日、当読者会の主宰者で「夢中居」主人、渡部晃夫さんが亡くなられた。ご家族はもとより、友人・知己・会員にとっても突然のことであった。渡部さんの言による「すこし趣を異にするスナック・夢中居」は、1998年に開店された。開店間もなく渡部さんが発足の労を執られた当読者会は、毎月第4水曜日の定例会、8月・12月には帰省の本誌編集部・伊田浩之さんを迎えての臨時会などを続けて来た。1月17日、当読者会主催の講演会「伊方原発とプルサーマル」(鎌田慧さん、アイリーン・美緒子・スミスさん他)では中心的な役割を担って下さり、7月5日には「えひめ教科書裁判」と「愛媛白バイ事件裁判」支援のため、高松高等裁判所での傍聴など、かくしゃくとしたご様子は何時もと変わりがなかった。7月17日、世話人の方の“夢の中に居るように”との呼び掛けに多くの人々が夢中居に駆けつけ、笑顔の渡部さんの遺影を囲み在りし日を偲んだ。当読者会の継続については近く会合を持つ予定。問合せ(TEL:089・977・8834中野)