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759号目次


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759号の注目記事

■ソマリア沖で自衛艦がやっていること
 海賊からの「民間船舶警護活動」は必要だったのか
 半田 滋

無理矢理任務を拡大してソマリア沖まで自衛艦を派遣しながら、「警備」するはずの船舶は見込み外れの少数規模。だが、今度は対潜哨戒機や陸自精鋭部隊まで駆り出す騒ぎに。裏にあるのは、「日米同盟」のために海外派兵の実績を作ろうとする政府の思惑だ。

■痛憤の現場を歩く98
 チッソを救済し患者を切り捨てる「水俣病救済特措法」
 被害者の苦難に対する自公民の無知と不見識
 鎌田 慧

劇症型だけが水俣病患者ではない。
有機水銀による中毒が原因だから、少量でも少量なりの健康被害が出る。
だから、水俣病の全体像さえわかっていない。だが、いや、だからこそ、
自公民は救済範囲を狭め、「チッソ救済法」というべき特措法を成立させた。
多くの患者たちが憤っている。新法による偽りの救済を拒否する患者たちの闘いは続く。

■勝手に自由に生きさせろ! “労働/生存運動”のいま
 編集長連続インタビュー 10
 東海林智さん 『毎日新聞』記者
 聞き手 北村肇 本誌編集長

メディアの感度が鈍くなった

六月末で解散した「年越し派遣村」実行委員会。その仕掛人の一人が、『毎日新聞』記者のこの人だった。
貧困問題をはじめ、人間の生存にかかわる大事な現場には必ずいて、
冷静に、だが熱い怒りをこめた記事を読者に届ける。
ときには現場で運動の “手伝い”をしていることもしばしば。
北村本誌編集長とは、『毎日新聞』時代の先輩・後輩にあたる。
媒体は分かれても、メディアに生きる “同志” として、熱いエールの交換が繰り広げられた。

■教科書があぶない2009
 教科書採択 全国各地で攻防がはじまった
 扶桑社版も自由社版もNO

「つくる会」が分裂し、「あぶない教科書」が扶桑社版と自由社版の二つ出揃うことになった。そのいきさつ・中身については前号(七月一〇日)で報告したが、今週号では全国の採択地での現状と反対運動の取り組みなどを報告する。

◆栃木県大田原市・栃木市
大田原市で再び扶桑社版採択
星 徹

◆東京都杉並区
山田区長の下で再び採択の危機
星 徹

◆東京都・滋賀県・埼玉県
「有志の会」が請願署名活動
星 徹

◆愛媛県
成果を挙げた「住民訴訟」
生田 暉雄

■命つづくかぎりあの日の記憶を
 『「夏の雲は忘れない」1945・ヒロシマナガサキ』
 村上 朝子

被爆をめぐる記憶を語り継ぐことに
情熱を燃やしつづけてきた一八人の役者たち。
二人は亡くなったが、今年も全国各地で舞台に立つ。

◆「読み手は自分の生き方を問われます」
 日色ともゑインタビュー

■またも草の根運動が勝利
 「債務保証」をターゲットに米国で原発建設に追い打ち
 田淵 温子

経済危機の中、米国での新規原発建設が困難になっている。大メディアでは報道されていないが、オバマ大統領の景気対策法案から、原発の新規建設への債務保証約五〇〇億ドルが削除された。ここ数年の反対運動の成果が議会を動かした典型例だ。

■シリーズ 生きている労働組合25
 京都大学時間雇用職員組合 ユニオン・エクスタシー
 大学非常勤職員を「使い捨て」にするな
 新たなつながりを生んだ「生存運動」
 白崎 朝子

本誌七月三日号で東京大学の事例を報告した職員の「五年で雇い止め」問題は、「自由の気風」を謳う京都大学でも起こっている。ユニオン・エクスタシーは、京大正門前クスノキ下にテントをはり、二月から無期限ストライキに突入。ユニークな活動を通して、学生や教職員だけでなく、過酷な労働環境下や不安定な非正規として働く労働者の共感を呼ぶなど、大学内外に、国立大学の独立行政法人化が招いた「雇い止め」問題を訴え続けている。