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『週刊金曜日』主催の「歴史講座」を開講します

 書店には、いわゆる右派論壇の著者による歴史本があふれかえっています。中には史実を歪めた〝とんでも本〟もあります。また、小説やテレビドラマでは、特定の人物が英雄視され、それがあたかも史実のように受け止められてしまう傾向もあります。
 一方、歴史教科書にもさまざまな問題があります。「つくる会」系の教科書は論外としても、全体として、入試用の用語解説が中心になり、社会哲学としての歴史が軽んじられている面があります。
 そこで、本当の歴史を知りたいと考えられている方のために「歴史講座」を開くことにしました。パートⅠは明治維新から日清・日露戦争までを辿ります。講師の八柏龍紀さんは、長い間、学生だけではなく一般人の方も対象に講義をされています。歴史上のエピソードも含め、わかりやすく刺激的なお話しが魅力です。

「日本近現代史を哲学する! 」パートⅠ 全5講座
-明治維新から近代資本主義の形成-

 明治維新から文明開化、自由民権運動と大日本帝国憲法、そして日清・日露の大戦から日本における近代資本主義の光と影までを哲学する。

講師 八柏龍紀(哲学者)

▼講座日程とテーマ
第1講 2012年6月7日(木)
「文明」論-Globalizationとは何か?
なぜ〝明治維新〟はおこったか?
第2講 6月14日(木)
「国家」論-国民国家とは何か?
〝逆臣〟西郷隆盛と民権運動、大日本帝国憲法ができるまで
第3講 6月21日(木)
「帝国主義」論-Colonialismの視座から~
〝利益線〟としての朝鮮半島と日清戦争
第4講 6月28日(木)
「非戦」論-その限界とは?
なぜ日本はロシアと戦ったのか?
第5講 7月5日(木)
「資本主義」論-資本主義は何をもたらしたのか?
     「女工哀史」と足尾鉱毒事件

時間:19時~21時
会場:たんぽぽ舎・スペースたんぽぽ(東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4F。JR水道橋駅より徒歩5分)
受講料(資料代込み):全5講座8000円(1回毎は2000円)
定員:30名(先着順)
お申し込みは『週刊金曜日業務部』に電話かファクスでお願いします。受講料は当日、申し受けます。TEL 03-3221-8521 FAX 03-3221-8522

<講師紹介>
哲学者。秋田県出身。慶應義塾大学法学部・文学部卒。秋田で県立高校の教員として8年を過ごした後、上京。歴史教師として予備校などで講義する一方、社会哲学や現代史に軸足を置いた執筆を展開。2000年からは、東京大学駒場キャンパスで自主講座を開講し、同年より学生のみならず社会人も対象とした社会哲学ゼミ(宏究学舎)、NPO新人会主催の自主ゼミなどを開講。2010年前期東京大学自由ゼミ非常勤。
同年から「週刊金曜日」書評委員。現在、京都商工会議所主催【京都学】講師。 
主著に『セピアの時代』(大和書房)、『戦後史を歩く』(情況出版)、『日本の歴史ニュースが面白いほどわかる本』(中経出版)、『「感動」禁止!』(ベスト新書)、『「戦後」状況論』共著(雲母書房)など。