きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

『散歩手帖』

 マンガ家の森雅之さんから新刊『散歩手帖――ポケットに憧れを入れて歩こう』(大和書房)が届きました。森さんは2003年4月から2005年3月までの2年間、『週刊金曜日』で連載していただいたので、覚えている読者も多いと思います。(森さんのことは、連載開始前にこのコラムで「散歩しながらうたう唄」と題して紹介しました。)

 うれしくなって、すぐ森さんに電話しました。森さんによると、新刊は04年6月に出た『追伸――二人の手紙物語』(バジリコ)以来で、完全書き下ろしだそうです。「まんがコーナーでなく、一般書のエッセイコーナーに並べられるみたいです」と、いつものように少し照れながら話してくれました。

 確かに森さんの作品は、いわゆるマンガの枠をはみ出しているようです。今回の作品では春夏秋冬の4章ごとに、それぞれの季節にふさわしい散歩が描かれます。そして、その表現方法も中身に応じて工夫されています。

「散歩をすると/好きな唄を/想い出す。」
「散歩をすると/唄を好きだった事を/想い出す。」

 冒頭に置かれた詩です。森さんの新作を読んで、私もいろいろなところに「散歩」に行くことが出来ました。