きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

【医療現場危機】民主党の「コンクリートから人へ」の正体

4月2日、病院に行ったら診療報酬明細書をもらいました。細かく点数なども書いてあります。

そういえば、この「診療報酬明細書」について、web告発あてに問題提起をする投稿が2月中旬にありましたので、遅ればせながらご紹介させていただきます。内容を拝見しますと、医療現場からの意見のようです。太字がありますが、これは私があえて太字にしたものです。

以下。

<去る2月5日開催された中医協総会で「診療報酬明細書」の無料発行義務化が決定されました。以下のように問題提起をさせていただきます。

①個人情報保護、プライバシーの問題
 当然、個人情報が詳細に記載された明細書が発行されます。それにより隠されてきた診断病名が患者本人に知られる可能性もあります。又、この内容が第3者の手に渡り不利に利用される可能性も想像されます。
 発行が義務化とされた場合、医療機関側が良心に基づいて発行を拒否することは困難で、それがもたらす影響について、その責任を負う事は不可能です。
②保健診療崩壊の可能性
日本の医療現場では「保険病名」が使用されています。現在の保険診療制度では、医療技術の進歩により有用とされる治療方法が存在しても保険が適応されていない場合、それに適応すると考えられる「保険病名」の使用で対応します。これには患者側が認識していない病名が混在することが想定され、これに患者側が疑問を呈し、更に医療者側が必要と考えた医療行為をも不要とされれば、有用な医療を提供できない状況が生じ得ます。
 さらに、日本では混合診療は認められていません。保険病名を実質的に使用できない状況になれば、保険診療を受ける機会は激減するとも考えられます。
③日本の医療政策の矛盾
現在の診療報酬体制では、「病状説明・術後説明」や、「褥創予防処置」などのサービスには医療費の支払いは設定されておりません。
 今回決定された診療明細書発行に対しても当然コストは発生し、点数が提示されましたが、1点=10円と、誤魔化しの様なものです。
人的・時間的・物理的コストが現実に対応していない、診療報酬体系そのものが医療崩壊を促進しているといえます。
 今回の中医協の決定はあまりにも拙速で、医療現場、そして、医療を受ける側に対しても、大きな混乱をもたらすと考えております。>

 という意見でした。

情報が開示されると患者との認識や知識の違いから医療現場にこれまでにないトラブルが発生し、さらに個人情報の流出、医療事務処理のコスト増加が生じるということなのでしょう。

 

●医療現場において継続される小泉規制緩和

この点について、窓口負担ゼロの運動で知られる神奈川県保険医協会が2月4日に発表した桑島政臣医療運動部長の談話において次のように指摘しています。

「領収明細書の発行義務化も、医療商品化の先鞭であり、既に販売中の自己負担を補填する民間医療保険の、販売促進のための後押しである。本来、患者請求に応じ保険者が無料でレセプトを開示すれば済む問題である」

さらには「昨今、取り沙汰されるメディカル・ツーリズムや民間保険育成、混合診療解禁などは小泉『構造改革』の下、02年11月の経済財政諮問会議で計画されたものであり、新政権がこの流れを寸断するのかどうかは、今後の大きな試金石である」と興味深いコメントをしています。

●混合診療は医療費削って、民間保険会社を儲けさせるためなのか

保険が適用されない医薬品・医療機器の使用を認める混合診療は、国民皆保険のなし崩しへとつながります。混合診療が広まれば、国民保険適用外の自費診療を受けるため、民間医療保険に加入しなければならないと考える人は増えるでしょう。

国とすれば保険外適用部分を広げていけば国が支払う医療費の削減へとつながってくれます。

これから団塊の世代が高齢化し、医療費は増加していきます。当然です。そもそも頻繁に病院にお世話になるのは年をとってからだからです。

私は40歳を過ぎましたが、やはりだんだんガタがきます。長年の蓄積で血液も濁ってきますから、身体もガチガチです。

自分もそうでしたが、若いうちは国民健康保険料を支払っても、その保険料分の診療を受ける必要がない人は少なくないでしょう。そもそも高齢化してから安心して医療サービスを受けるためにわれわれは国民保険料を支払ってきているとも言えます。これ以上この話を続けると、税や財政についての根本的な考え方の違いになってもいくので、この辺でやめておきます。

やっぱり考えるべきはアフラックやらオリックスだとか米国系保険会社も熱心な民間医療保険に頼らなくてもすむ社会の構築だ。民間医療保険がまねきネコダックとかCMを流しているのをみると腹が立ちます。正直いってキャラクターは可愛いですけど、トヨタをはじめとして自動車メーカーが子どもを使ってワンボックスカーの宣伝しているCM以上に腹が立ちます。そういえば子ども店長とか子ども社長とかフォルクスワーゲンのパクリCMの子ども女店長みたいなものとかもありましたね。

ともかく、国民保険料を毎月支払っているのだから、いまさら日本は米国を真似するような民間医療保険に掛け金を支払うようなことをさせるべきではなく、国の責任として安全で充実した医療サービスを国民に受けさせるべきだと思います。

●コンクリートから人に何をすんのかなあ、と

 民主党は道路やダムに国税を費やさないことを強調するために「コンクリートから人へ」を掲げています。

きれい事ではない、このメッセージの意味を考えた方がいい。