きんようブログ 社員エッセイを掲載。あの記事の裏話も読めるかも!?

金曜俳句への投句一覧(11月25日号掲載=10月末締切、兼題「芒〈すすき〉」)

「櫂未知子の金曜俳句」投句一覧です

選句結果と選評は『週刊金曜日』11月25日号に掲載します。
どうぞ、選句をお楽しみ下さり、櫂さんの選と比べてみてください。

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【芒(すすき)】
文才のなき秀才や縞芒
コスモスも交えて揺らぐ芒原
夢破れひときわ涼し芒かな
万歳のもろ手挙ぐれば芒原
ドッペルゲンガー芒より覗きけり
芒野は首うなだれて世を嘆く
行く風と帰る風見ゆ芒原
空港に急ぐ近道芒原
銀色の芒の穂先月浮かぶ
ふはふはや転生したる芒にて
日差し濃く温まりおり芒の穂
芒野の影の乱れはけもの道
花薄更地となりし一画に
Jeju島の芒咲くカルデラのなか
陽に溶けて白銀になる芒の穂
薄原遠くの雲の分かれたる
里風の曲り角なる花芒
パイロットファーム離農地芒舞ふ
それぞれにお辞儀をしたき芒たち
芒穂のなびき遠山ゆれにゆれ
一族の墓あるところ花芒
たわむれに芒手折りて別れかな
芒野を抜いて峨々たる阿蘇五岳
秘密基地抱きてひそか薄原
風立ちて芒波打つ雲流る
うしなひし人をたぐればすゝきかな
芒をも滅ぼす草の恐ろしさ
どこからも富士どこまでも芒かな
断崖の芒身投げの形して
城跡へ一本道の芒原
蟋蟀の声する路地の芒かな
芒折る逢えぬ日がまた暮れてゆく
同病の待ち合ひ室の芒かな
朝日にて全山芒かがやけり
悠々と山裾覆う芒かな
群青の中天に振る芒の穂
芒より今では強い草だらけ
彼岸にもすすきおほいに群生す
漆黒の闇に穂芒月照らす
きらきらと五時の時報の芒原
風湧くは銀の芒の裾にかな
対岸に入日あまねし花芒
海風や芒の原に馬の居る
吹っ切れて芒軽やかしろがねに
月明りうさぎ浮かびぬ芒原
芒わけ抜ければぬっと山迫る
出たものの泣きつつ戻る芒原
みちのくのすすきの冷えを抱きけり
芒の穂静まりおれり峠道
夕焼けの赤きに白し芒かな
その昔オリンピックの芒原
花芒触れるに子猫抱くごとく
芒より強い雑草憎らしく
都会では銭で買うらし枯れ芒
背もちぢみ芒の波におぼれけり
梟に変身なせる枯れ尾花
朝風に芒ゆれおり道の端
月夜にて不思議に揺れる芒の穂
ご近所の猫みんなゐて薄生ふ
芒の穂夕日とどめしなまこ壁
遡上する船を送りて花芒
梟の貌して並ぶ芒の穂
揺れ芒穂ごと穂ごとに空がある
すすきてふ大きな風を招くもの
芒野に散乱している銀の風
はふはふのていや薄に影追ひて
銀色にハミングしている野の芒
店先に並びし芒三分咲
穂芒を持たせ竹田の子守唄
女坂遅れがちの子芒撫で
夕映えの海になだるる芒尾根
芒原釧路湿原谷地坊主
天高く雲白きかな芒原
跡取りの一叢芒墓守る
上京す揺るる芒に見送られ
若芒うす金色に匂い立つ