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958号の注目記事

●インタビュー
オリバー・ストーン & ピーター・カズニック
戦争と歴史を語る

ベトナム戦争を描いた『プラトーン』などの映画で名高い米国のオリバー・ストーン監督と、同氏と共著で『オリバー・ストーンが語るもう一つのアメリカ史』(早川書房、原題はThe Untold Histry Of The United States)を出版したアメリカン大学のピーター・カズニック准教授がこのほど広島・長崎両市と沖縄等を訪れた。両氏に、米国の暗部である戦争を語ってもらった。

歴史の真実だけが、
戦争を正当化する
企みを打ち破れる―― ピーター

シリア軍事介入を企む
オバマ大統領は
とんでもない偽善者だ―― オリバー

●対談
知の怪物・佐藤優×鬼才の精神科医・斎藤環
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』で描かれた「悪」
村上春樹を論じることのできる人が減っている

2013年上期、単行本売り上げランキング1位になり、文芸書として最速で100万部を達成した村上春樹氏の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』。酷評も多い新作だが、そもそもその日本の文芸批評の力がなくなってきているのではないか。村上春樹を読み込んできた二人が『多崎つくる』を深く深く読み解いた。

ゼロ年代以降、批評家は「何でも屋」に
なることを迫られてきた――斎藤

日本では文芸批評家の「読み」が
本当に影響力を持たなくなりました――佐藤

●満腹の情景
写真・文 木村 聡
新工場で詰める新たな“希望”

 それは「希望の缶詰」と呼ばれた。津波ですべて失われたと思った石巻の港町に。奇跡的に残された水産缶詰。救援物資が届くまでの数日間、人々を救ったその缶詰は復興の第一歩となった。
 あれから2年。宮城県石巻市の水産加工品メーカー・木の屋石巻水産は、工場を建て直し、今年から現地での缶詰生産を再開した。真新しい機械が置かれた新工場。地元出身の若い世代も多く入社した。従業員の一人が震災前を振り返って話す。
「いまさらながら、すごい作り方をしてたなと思います」
 同社は缶詰作りを熟知した工場長と副工場長を、震災とその後に失っていた。余計な調味料を使わず、新鮮な魚そのままを手詰めする商品。復活への試行錯誤は続いたという。
「前と同じ味の缶詰。いや、それを超えないと、そのための再開です」

●放射能汚染水漏れ対策より五輪招致を優先?
後手の対応で、リスク管理能力の欠如を
国際社会に印象づけた安倍政権
横田 一

国際原子力事象評価尺度「レベル3」に引き上げられた汚染水漏れ事故。対策のための国会審議を、五輪招致への影響も考慮して、安倍政権は先送りに。技術的な問題はもとより、事態の正しい認識を日本のトップが持ち合わせていないことを、国内外に強く印象づけた。

●新わたしと憲法シリーズ
和田秀子
「3・11」で原発の恐怖を知り
憲法の素晴らしさに目覚める

今でも原発事故被害者の人権は
侵害されているのに、自民党の
改憲草案が実現したらどうなる?

●金正恩が「経済強国建設」の先駆け狙う
北朝鮮・元山開発計画図の
最新版を入手
金 承 在

日本政府が拉致問題などを理由に入港を禁止した万景峰号によって、新潟と結ばれていた北朝鮮・元山市。日本に縁の深いその元山市で、大きな開発計画が進行している。国際的に孤立を深める北朝鮮が狙うものは何か――。韓国のジャーナリストが、最新の情報をもとに、全体像を明かす。

●諫早湾開門の最終期限まで4カ月
追い込まれる漁民と逃げる農水省
永尾 俊彦

2010年に福岡高裁で漁民らが求めた諫早湾排水門の「開放」が確定し、最終期限が迫るものの農水省は一向に実行しようとしな。その陰では、追い詰められた漁民らの自死が相次いでいる。