1574号
2026年06月26日
▼ソ連などで計画経済が失敗したのは、資本の流通過程を説いた『資本論』第2巻(文庫版だと4、5分冊)の読み解きが足りなかったからだと、鎌倉孝夫さん(埼玉大学名誉教授)は説明しています。
〈『資本論』第2巻が、社会主義経済=計画経済の実行にとって決定的に重要な社会的条件を明らかにしていることを全くといってよいほど理解しないまま、ソ連・東欧などで社会主義「計画」経済なるものが現実に進められたのであった〉〈「計画」経済は「計画」の基本を欠いていた〉(『資本主義の経済理論』、有斐閣、1996年)
ソ連が失敗したから計画経済は間違いだ、との考えはいささか浅慮です。今号のインタビューで斎藤幸平さんが述べている通り、政府の計画性が入らない完全な市場経済は存在しないからです。
『資本論』の重要性は高まっています。入門には、私も関わった『資本論を読破する』(鎌倉孝夫・佐藤優著、文藝春秋、税込7700円)をお勧めします。少し高いですが、その価値はあります。(伊田浩之)
▼「おはよう」。「おはようございます」。このやりとりを聞いて、誰と誰の声が思い浮かぶだろうか? 私はあきらかに自分より立場が上なのに「おはようございます」と声をかけてくれる素敵な人たちを思い出した。
先生と生徒? 上司と部下? なじみ客と店員? いろいろなケースはあるけれど、根底には必ず上下関係が存在している。直接の上司と部下でなくても、中高年の男性社員と若年の女性社員となると力関係は対等とはいえないだろう。
もちろん、わざと挨拶を利用してマウントをとるという人もいる。しかし親しみを込めて語りかけているつもりでも、そして決して自分が目上だとことさら意識していなくても、相手が「おはようございます」と返した瞬間に、声をかけた側の上位性をお互いに再確認させる効果がある。
そこに無自覚ではいたくないと思い、声をかける相手が「おはよう」と返せない人の場合には「おはようございます」と声をかけたいと心がけている。(志水邦江)
▼編集の仕事が遅くなる。腹が減る。帰宅には1時間かかる。日曜にばんめし作りだめしとけばよかった。とにかく、早く帰って広島東洋カープの試合を見なければ。でもなあ、カープはいつも負けてばかり。もういいか。呑んじゃおうか。こんな流れです。編集部のある日本橋浜町、隣の日本橋人形町で、呑んで食って帰る機会が増えとります。
頻繁に通う「麺 やまらぁ」はラーメン屋なのだが、夜は酔客でにぎやか。アルコール類もつまみも旨いし安い。客の多くは近隣の老若男女。ベビーカーを引く若い親子連れも居心地よさそうです。
「鎌っさん久しぶり。『金曜日』買いに本屋さん行ったよ」と隣の男性。酔っ払った私の仕事話を忘れることなく、わざわざ書店へ......。本当にうれしかったです。
この辺りは古い下町。初めて会って一緒に呑んで、なぜだか不快な人と出会ったことがまだない。いや逆だ。私こそ迷惑をかけないよう、心掛けて呑みますぞ。(鎌田浩昭)
