1553号
2026年01月23日
▼災害や紛争はいつ起きても嫌なのだが、せめてお正月くらいは穏やかに迎えたい。そうでなくても世界各地で紛争が続いているのだからこれ以上何事も起きないよう祈っていた。それなのに新年早々、ベネズエラに米軍が侵攻。今週号の特集で書いてくださっている成澤宗男さんは「1月にはベネズエラへの米軍侵略が始まっている可能性大」と予想しておられたが、まさに的中。予想より少し時期が早かったものの、トランプ政権の1年を振り返る原稿を予定していたので、ベネズエラ侵攻についても加筆しての掲載となった。
中南米で長く取材を続けてこられた伊藤千尋さんにも執筆を依頼。世界各地で暴政を覆してきた民衆を取材し、人々の力を信じる伊藤さんは、「中南米の人々はしたたかで、そう簡単に屈しない」と話す。解説は特集を読んでいただきたいが、記事内に掲載した米国の中南米侵略の年表は本当にごく一部。「侵略は150回を超すので到底すべては入りきらないから」(伊藤さん)で、米国の「ならずもの国家」ぶりを再認識した次第である。(宮本有紀)
▼1月とは思えない陽気に、少しだけ心弾ませ会社に向かう。
「テナント募集」の大きな紙が近所のバーガー屋さんに張り出されていた。100メートル離れた飲食店もまもなく閉店。バーガー屋さんは、隣のベーカリーと提携してパン類の持ち込みOKとしたが、それでも万策尽きたのか。
ある曜日のある時間だけ全商品1割引きのスーパーには、店の前まで行列ができて押すな押すなのにぎわい。店内で動きがとれないので店員に頼んで商品をとってもらうしまつ。機転のきく店員が、レジ待ちの客の前で、なんと掛け合い漫才を始めた!
私の周りはこんな具合だが、高市早苗首相は総選挙を実施するという。何のために? 今度は自治体職員の悲鳴と恨み節が聞こえてくる。《高市首相の政治的野望のため、選管職員をはじめ、なんで日本中が「働いて×5」をしなきゃならんのか》という今週号「望月衣塑子の政治時評」に激しく同意。こんな現政権には選挙でNO! を突きつけたい。(小林和子)
▼昨年12月12日(1549)号で、韓国の詩人・尹東柱を特集した。日本の植民地時代、立教大学、同志社大学に留学した尹は、同志社在学中に治安維持法違反容疑で逮捕され、福岡刑務所で亡くなった。特集では、生まれ故郷の中国東北地方や韓国、日本のゆかりの地を訪ねたルポを掲載し、治安維持法に詳しい荻野富士夫・小樽商科大学名誉教授にもインタビューした。
本特集は、韓国のメディアで取り上げられた。聯合ニュースが配信したのを受け、他メディアも報じた。なぜ日本の週刊誌が尹東柱を大きく取り上げたのかが気になったようだ。市民参加型のネットサイト「オーマイニュース」のインタビューにも応じ、本誌と提携する週刊誌『時事イン』にも寄稿した。同誌の編集局長は、「尹東柱を追憶する活動は、韓国より日本の方が盛んですね」とメッセージを送ってきた。2月16日は尹東柱の没後81年。この日を前後して、東京、京都、福岡、札幌などで追悼の集いが開催される。(文聖姫)
