週刊金曜日 編集後記

1563号

▼今週号から想田和弘編集委員による「ヴィパッサナー瞑想体験記2」が始まります。前回は2019年11月1日(1255)号から11回の連載で、その後『なぜ僕は瞑想するのか ヴィパッサナー瞑想体験記』(発行=ホーム社/発売=集英社)として出版もされました。

 今回の連載では二度目の瞑想合宿体験で新たに感じたこと、考えたことがテンポよく記録されています。前回の連載を読んでないよという方、大丈夫です。初めての方も置いていかれないようになっていますので、安心して読み始めていただければと思います。

 想田さんとタッグを組んでいただくのはイラストレーターの伊野孝行さん。連載のアイコンになっている想田さんのだるま、私は「そーだるま」と呼んでいますが、似てますよね。想田さんに。他にもさまざまな方が連載には登場するのですが、想田さんによれば「けっこう似ている」そうです。愉快なイラストも是非お楽しみに。

 伊野さんの描かれる似顔絵は味があって私も大好きなので、「私のご贔屓のタカラジェンヌさんの似顔絵を描いてくれませんか?」と頼んでみたのですが、「美人は描きにくいんですよね」と断られてしまいました。残念。(志水邦江)

▼今週号は「最も弱い存在、女性と子どもの視線で描きたかった 映画『済州島四・三事件 ハラン』監督、ハ・ミョンミさんに聞く」を担当しました。そして、本誌発行人の文聖姫がインタビュアーを務めました。

 四・三事件が起きた1948年当時、済州島で生まれた文の父親は子どもだったにもかかわらず、事件から逃れるべく単身で日本へ渡り、新たな生活を始めました。

 同じく四・三事件を追ったヤン・ヨンヒ監督のドキュメンタリー映画『スープとイデオロギー』(2021年)で描かれたのは、子どもだったヤン監督の母が、虐殺から逃れるため幼い兄弟を連れ30キロメートルも歩き、船に身を隠し、島から日本に逃れ着いた事実でした。ハ・ミョンミ監督が今回の取材で答えたように、多くの子どもたちの人生が翻弄されたのです。

 文の父は大人になり、文は日本で生を受けました。さらに時が流れ、ハ監督は韓国で生を受けました。こうして世代や生まれ育った場所の異なる2人が語り合い、記事ができあがりました。悲劇を描いたこの映画ですが、2人の出会いがありました。ここから新たな何かが始まり広がればと願っています。(鎌田浩昭)

▼本誌の前号(3月27日号)表紙では爆撃によって未来を奪われた小学生の顔写真を掲載したイランメディアの報道を紹介しました。記事はトランプに見ろと英文で迫っています。同じ号ではペイマン・セアダット駐日イラン大使がジャーナリストの和田浩明氏のインタビューで仲介役としての、日本の役割に期待を示しています。

 3月25日夜に国会前であった「平和憲法を守るための緊急アクション」でピースボート共同代表の川崎哲さんが、戦争を引き起こした国こそ核保有国ではないかと指摘し、抑止力論を批判していました。同団体が国際運営団体となっている核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)は、ノーベル平和賞(2017年)を受賞しており、説得力のある訴えでした。戦争を放棄した憲法9条の精神を生かすときでしょう。

 表紙もインタビューも高市早苗首相に見て読んで行動してほしいとの思いを込めました。

 本号ではジャーナリストの室田康子さんが『映画 冬のソナタ 日本特別版』を観た200人超の女性にアンケートした結果を報告しています。記事最後のQRコードからアクセスすれば、詳細な回答が見られます。(臺宏士)