原発事故を招いた裁判官の罪

原発の設置許可取り消しや、建設・運転の差し止めを求める裁判は全国一四カ所で闘われ、一部はいまも続いている。だが、原告住民側の訴えが認められた判決が出たのはわずか二回だけ。その画期的判決も上級審で覆されている。裁判官たちは判断を停止したり、逃げたりしながら原発を認め続け、結果として重大な事故を招いた。

■安全にお墨付き与えた最高裁判事が東芝に天下っていた 三宅勝久■日本初の原発運転差し止めを命じた井戸謙一元裁判官に聞く 裁判所は市民の「最後の砦」であれ■原子力安全神話 に加担した全裁判官一覧  今こそ司法の共犯性を問う 本誌編集部司法こそ、「市民の最後の砦」ではなく、「原発の最後の砦」ではないのか。これまでの原発をめぐる35の訴訟で、その危険性を指摘した原告の勝訴は2件のみ。それもすべて覆された。だが福島第1原発の大事故は一連の判決が妥当であったのか根本的な疑惑を投げかけている。大半が国・電力会社の言い分丸呑みのこれらの判決を言い渡した者は、いったい誰なのか。■河合弘之脱原発弁護団全国連絡会代表に聞く もう、国の原子力安全基準に依拠した判断は通用しない「連戦連敗」、「オオカミ少年」と揶揄されながらも、日本各地で原発裁判に取り組んできた弁護団が今年七月、はじめて全国連絡会を結成した。福島原発の事故で、その危険性が明らかになったいま、もはや原発の存続は容認できない、と、改めて全原発の停止を求めていく。

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