1531号
2025年08月01日
▼『週刊金曜日』に転職してから、国政選挙の投開票日は、各政党が設置する「開票センター」や選挙事務所の取材を続けています。
コロナ禍までは、自民党はフリーや雑誌媒体を含め取材者に広く門戸を開いており、自民が下野することになった2009年8月の衆院選では、苦渋の表情を浮かべる麻生太郎総裁(当時)を間近で見ていました。
自民は、新型コロナが感染症法上の5類に移行した23年5月以降も取材制限が厳しいままです。同党広報によると、雑誌媒体は、日本雑誌協会の代表取材1人しか認めていません。『週刊金曜日』は、同協会に加入していないので"取材拒否"されているのです。
昨年の衆院選では、公明も「入室は党の記者クラブ加盟社だけ」と取材を拒否しました(今回は電話がつながらず未確認)。他の主要政党はすべて取材可能で、今回の参院選では、立民↓参政↓国民↓共産と回りました(維新は大阪、社民は時間がとれず)。自民の開票センターが「借り写真」なのは、自民が開票センターの取材を拒否しているからなのです。
自民が「国民政党」をうたう以上、広くメディアの取材を受け入れなければ、信頼は損なわれる一方でしょう。(伊田浩之)
▼子どもが生まれてから、絵本を借りに図書館へ足を運ぶようになった。自分が幼少期に読んでいた絵本が今でもとても人気があり、世代を超えて愛され続けていることには驚かされる。なかでも、『はらぺこあおむし』は息子も大好きな絵本だ。スマートフォンの動画から歌が流れると絵本を持ちながら楽しそうにリズムをとっている(今は、『はらぺこあおむし』の歌がある)。
大人になってからも絵本を読むと良いと耳にしたことがある。実際に読んでみると、絵本は文字だけでなく、イラストなど視覚的な刺激があり、親しみやすい言葉で書かれている。予測不能な展開もあるので子どもたちはワクワクするし、大人も飽きさせない工夫があるので読みやすい。また、物語の奥深さに気づいたり想像力が刺激されて別の発見があったりと、大人になった今だからこそ絵本を読むと気づけることがとても多いと感じた。そして、読んだ後はなぜかほっこりしたあたたかい気持ちになることがある。絵本は、大人の心にもやさしく働きかけてくれるからこそ現代の忙しい大人にとって、癒やしを与えてくれる存在なのかなと思った。私も息子と一緒にこれからもいろいろな絵本を読もうと思う。(桑島未樹)
▼読者の方から、私の地元出身の小説家鷹野つぎについて教えていただきました。彼女の『窓』という作品に、こんな一文があり、嬉しくなりました。「息子が帰ってから枕もとに置かれた心づくしの果物や私の好きな浜納豆など見ると、私の頬に熱いものが流れた。私の故郷の名物浜納豆は東京では探して買うので妹が購めたのを持ってきたと云う」
鷹野つぎは1890年、浜松に生まれ、結婚後は新聞記者である夫の転任で各地をめぐり、1943年に結核のため東京で亡くなりました。島崎藤村が創刊した雑誌『処女地』の同人となり、平塚らいてうらとも交流したそうです。
鷹野つぎが『窓』で触れた浜納豆、私は田舎に帰るといつも10袋ばかり購入します。浜名湖「湖北五山」の一つ大福寺が400年ほど前から製造を始め、徳川家康が好んだと伝えられています。最初、友人らに土産として渡したところ、「ああ、浜納豆ね」と言ってくれた人はごくわずかで、ほとんどが「何、これ?」でした。
9月の「言葉の広場」のテーマは「ふるさと自慢」。その地域ならではの料理や名産品はもちろん、歴史や文化などについてご投稿ください。なお、8月のテーマ「敗戦80年」も、引き続きご投稿をお待ちしています。(秋山晴康)
