地震大国ニッポンに生きる

地震、津波、原発事故の複合被害から13年.....

写真は福島県浪江町の請戸海岸から見た、今年1月の東京電力福島第一原発の遠景だ。2011年3月11日に発生した東日本大震災と直後の津波で、この請戸地区は商店街も住宅街も壊滅し、さらに放射能災害が襲った。これをきっかけに地震列島の多くの人々が、緊急時の避難のあり方や放射能による健康被害、エネルギーの使い方について考え続けてきたはずだった。被災地の多くの場所では整地はされても以前のように人は戻らず、「荒れた大地」のままだ。この正月には能登半島で新たな大地震が起き、道路やインフラが寸断された地域では既存の多くの避難計画や避難所運営マニュアルが全く役立たず、見直しを迫られている。長年、こうした複合災害問題に取り組んできたジャーナリストや専門家に課題を報告してもらった。

  • フクシマ原発事故から13年 混迷深める東京電力
    巧妙化する情報の隠蔽・操作
    役所も記者も構造劣化

    おしどりマコ

    フクシマ原発の爆発事故直後、「こんなことがあっていいのか」との怒りから東京電力の記者会見に飛び込み、「芸人ジャーナリスト」となった「おしどりマコ」さん。以来13年――大手メディアの「担当記者」「専門記者」が役人みたいに次々と交代する中で孤軍奮闘、最前列の席から鋭い質問を浴びせ続け、東電幹部や広報マンを辟易、否、たじろがせてきた。今や東電ウオッチャーの中では最古参・ベテラン記者の一人だ。東電は昨秋から、さらなる「深刻でアホな事故」を連発、情報隠蔽も露見して原発運営会社としての資格が問われている。マコさんに13年間の総括をお願いした。

  • フクシマ原発事故から13年 健康被害の現在地
    真相究明と加害者責任問う
    公害の「原因裁定」申し立てへ

    藤原寿和

    東京電力福島第一原発の事故で、大量に放出された放射性物質により小児甲状腺がんを始め多様な健康被害が発生しているのに、加害者の国も東電も責任を認めようとせず、刑事責任・民事責任を問う裁判も遅々として進まない。放射能汚染は環境基本法が定める「公害」であることに着目した市民、学者、法律家らが、国の公害等調整委員会に対して「因果関係」を示してもらおうと、近く「原因裁定」の申し立てをする。呼びかけ人の環境保護活動家、藤原寿和氏に報告してもらう。

  • バスツアーからワークショップまで
    「語り部」たちが、それぞれの思いで紡ぐあの日
    松岡瑛理

    宮城県内にある一部の宿泊施設では宿泊者を対象に、東日本大震災が街に引き起こした影響を伝える語り部バスやワークショップを行なっている。震災から13年が経とうとする中で、語り部たちは今、参加者たちに何を伝えようとしているのか。南三陸町や気仙沼市で語り部として活動する人々に聞いた。

  • 被災者に我慢強いる
    避難所運営・災害政策からの転換を

    地震大国に生きる私たちは誰もが被災する可能性があり、他人事ではない。個人での備えは多くの人がしているだろうが、避難所での生活をどうするのかは自分だけでは決められないため地域全体の意思疎通が必要になる。避難所は年齢、性別、家族構成など事情が異なるさまざまな人が過ごす場所。必要とする物資やスペースも多様であることを理解しないと安心安全に過ごせない人が出てくる。これまでにも、個別の仕切りが設けられない、大勢で入る風呂しかないなど、プライバシーが守られず、女性や性的マイノリティの安全が脅かされる事例があった。どのような立場の人でも安心して過ごせる避難所について考えたい。

  • 男女共同参画地域みらいねっと代表理事小山内世喜子さんに聞く
    安心安全な避難所にするために
    ジェンダー平等・多様性の視点が必要

    まとめ・神原里佳

  • 性的マイノリティへの対応盛り込む市町村は1割台
    性的指向・性自認への無理解で困難が増加
    神谷悠一

  • コンクリートよりいのちを優先する災害政策へ
    「TKB48」を実現しよう
    船橋邦子

  • 国際女性デーに男女12人が提訴
    「第3次別姓訴訟」始まる 宮本有紀
  • 原告に聞く1 佐藤万奈さん 西 清孝さん
    「結婚の改姓により夫婦間で不平等が生じるのはおかしい」
  • 原告に聞く2 上田めぐみさん
    「違憲判決を目指すが、最終目標は民法改正」
  • きんようアンテナ
    「困難女性支援法」4月施行、関係者には不安の声も 吉永磨美
    「君が代」強制問題、京都の親子が文科省に申し入れ 永尾俊彦
    対馬市長選、核のごみ処分場反対・自公推薦現職勝利 佐藤和雄
    HPVワクチン訴訟、匿名だった原告女性が会見で実名公表 高波 淳
    83年前の冤罪「宮澤・レーン事件」、東京で墓前の集い 福島 清
  • 不謹慎な旅(69) 八甲田山雪中行軍と幸畑墓苑
    雪の中の教訓 写真・文/木村 聡
  • らんきりゅう(27)
    株価は「バブル超え」だが
    深まるロスジェネの地獄度
    雨宮処凛
  • 【提携連載企画】
    米誌『TIME』、岸田首相インタビュー見出し変更の裏側を暴く

    〈軍事大国に〉が、政府の接触で
    〈国際舞台でより積極的な役割〉に
    Tansa辻麻梨子
  • 大阪「日の丸・君が代」裁判(下)
    大阪府立支援学校の元教員・奥野泰孝さん

    生徒の「隣人」でありたい
    不起立は「合理的配慮」
    永尾俊彦
  • 日本テレビ系列の地方局が元役員との裁判で窮地に
    山口放送、蘇る「CM不正事件」の悪夢 丸山 昇
  • メディアウオッチ
    性暴力被害の訴えへの対応が鈍いのは
    新聞・テレビ界の男性中心体質が影響

    被害内容を娯楽にしない報道を 南 彰
  • くらしの泉
    【労働】
    時代に合わせて広がる、労災の基準
    最新の認定基準を解説
    内藤眞弓
  • きんようぶんか
    軍事要塞化が進む沖縄を描く映画『戦雲』
    三上智恵監督に聞く
    命が軽んじられる状況を
    日本全体が作っている
    聞き手/松村 洋
    【本】
    『だめ連の資本主義よりたのしく生きる』
    田沢竜次
    『鈴木邦男の愛国問答』 武田砂鉄
    『東京都同情塔』 高原 到
    【映画】『DOGMAN ドッグマン』 佐々木誠
    【音楽】『ホワット・イズ・ユア・ブレイキング・ポイント?』 松村 洋
    【舞台】オフィスコットーネプロデュース『兵卒タナカ』 藤原央登
    【TVドキュメンタリー】 ワタナベ=アキラ

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