"百田尚樹史観"に反論!
『日本国紀』で学ぶ
日本黒紀
隣国を侮蔑する言論を繰り返してきた作家の百田尚樹氏が、「日本通史の決定版」と称した『日本国紀』を出版し、驚異的売上げを記録している。同書は、侵略戦争や植民地支配を正当化する近年の俗説で満ちている。77年前に日本が太平洋戦争を開始した12月8日という日を忘れないためにも、私たちは歴史修正主義の蔓延を許してはならない。
- 現代版「大東亜戦争肯定論」は破綻している
日本は「アジアを侵略していない」という荒唐無稽 - 多様な「ヒ」の欠けた「ストーリー」
百田尚樹氏の歴史観の歪みを満載した『日本国紀』。デビュー作『永遠の0』からすでにあらわれていたその問題点を、本誌書評委員が鋭く分析・批評する。
- 初歩的知識も欠いた事実誤認の数々
南京大虐殺を否定する使い古されたウソ例によって、南京には20万人しか住んでいなかったから、「30万人が殺されたのはおかしい」という類いの、とっくの昔に破綻した幼稚な言説のオンパレード。ろくに文献も読んでいないから、モグラ叩きのように何度批判されてもいつものウソが懲りずに登場している。
- 相も変わらぬ昔ながらの陰謀史観
果たして対米戦争は「仕掛けられた」のか日本は戦争を回避しようとしたが、ハル・ノートに象徴される「米国の陰謀」によって戦争に引きずり込まれたという何の根拠もない俗説が、戦後70年以上経ってもまだはびこっている。だが、当時の米国は対ドイツが最大の課題で、日本との戦争を最優先した形跡はないのだ。
- 多くの日本人の記憶から抜け落ちた
ソ連軍の千島占領と米ソ極秘共同作戦1945年のソ連軍南千島占領には米国の貸与艦船10隻を含む17隻が参加していた。そのうえ貸与艦船を引き渡す米軍基地で、ソ連将兵が訓練を受ける極秘の米ソ共同作戦「プロジェクト・フラ」も存在していた。この知られざる米ソ共同作戦が今年初め、北海道根室振興局により、明るみにされた。
- 太平洋戦争と千島列島
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