憲法記念日特集 僕らは「戦争」を知らない?

「戦争のできる国」反対! 平和憲法を守れ! との言葉は日本の若者たちに届いているのだろうか?とてもそうは思えない。戦争の記憶を持つ人がこの国から減り、戦争体験のない首相らは、積極的な平和のためにと武器を輸出し、海外で自衛隊に武力行使をさせようとしている。ミリタリー萌え系アニメやゲームも大流行しているが、それはリアルな戦争への欲求なのだろうか。他方、シリアで"戦士"となった日本人青年、イラクやアフガニスタンからの米国人帰還兵らは本物の戦争をどう感じたのか。今年の憲法記念日特集は戦時経験のない僕らが戦争や反戦をどう捉えていいのかを考える。

  • “なんとなく平和な”僕らの戦争観
    東京・渋谷で若者70組に聞きました
    本誌取材班

    若者たちは戦争をどう考えているのだろうか。若者の街、東京・渋谷で10?20代の70人(組)にアンケートを実施した。本誌編集部に加え、高校・大学生の10代の二人(AyumiiとNobu)がインタビュアーとして参加してくれた。そこから見えてきたものとは――。

  • “軍事モノ”でひとくくりには語れないサブカルの現在
    アニメやゲームも「戦争」を考えるきっかけになる?
    山崎 龍

    戦争に使用される兵器や軍隊そのものを題材とする“ミリタリー系”のアニメやゲームが流行している。そうしたメディアコンテンツは若者の「右傾化」に拍車をかけるとの声もあるが実際はどうなのか。現状を探る。

  • 戦争という極限状況で“生きる”
    シリアからの日本人帰還兵 25歳・鵜澤佳史さん

    2013年4月、シリアの反政府軍で“戦士”として戦っていた日本人青年が、戦車の砲弾片にあたり瀕死の重傷を負って帰国した。彼の名は鵜澤佳史(25歳)。日本で生まれ育った彼はなぜ戦場に行き、そこで何を見て感じたのか。話を聞いた。

  • 戦略不在、外部チェック不在の「無能集団」
    これでいいのか自衛隊
    清谷信一

    若者の就職難や貧困が深刻化しているが、改善策は一向に示されず、一方で、政府は「国防」の重要性を説き防衛費を増額している。果たして、「僕らの税金」はまともに使われているのだろうか。いびつな軍事予算の実態に迫る。

  • 米国「対テロ戦争」帰還兵は今

    アフガニスタンとイラクでの戦争で、約7000人の米兵が戦死した。だが昨夏、帰還兵の自殺者数がそれを超えた。原因の大半はPTSD(心的外傷後ストレス障害)等の精神疾患だが、その数はいまも止まる気配がない。戦場で地獄を見た彼らが、癒えない苦しみと闘いながら日本の若者へのメッセージを本誌に寄せてくれた。

  • 「戦争」を知らない、ってそんなに悪いことですか?
    対談 古市憲寿×雨宮処凛

    若者は戦争を知らない!?でももう戦後69年。日本人のほとんどは“あの戦争”を知らないはず。そんな「戦争」について、古市憲寿さんと雨宮処凛さんが語りあいました。

  • GWに夏休みに、恋人、友人、家族と一緒に行こう!
    特集班がお薦めする 世界の戦争「遺構」
    編集部内の若者(?)中心に構成された本誌特集班

    実は、結構行っているんです。世界の戦争「遺構」。実際にその場に行って、体験して、肌で感じるからこそ、わかることもある。今年の大型休みは、「戦争」を考える旅に出てみてはいかがでしょうか。

  • 佐高信×辺見庸
    追い詰められた情況の中で〈下〉

    根生いのファシストに「個」として戦えるか?暴力の時代がきつつある。にもかかわらず、ジャーナリストも知識人もファシズム(全体主義)に取り込まれてはいないか?ギリギリまで追い詰められた情況の中で、どんな戦いができるのか、抵抗ができるのか。それがいま、一人ひとりに問われている。

  • 砂川闘争・伊達判決・最高裁判決から55年後の新事実
    米大使と密談重ねた最高裁判事は違法だと再審請求へ 長沼節男

    安倍晋三首相は「最高裁砂川判決」が集団的自衛権を否定していないと主張する。しかし、この最高裁判決の背景には政治的圧力があったとして、この夏にも再審が請求される。

  • 米公文書入手の布川玲子・元山梨学院大学教授に聞く
    集団的自衛権の根拠に使うのはヤブヘビ

  • 映画『ゼウスの法廷』に見る「裁判官という人間」のつくられ方
    対談 寺西和史×高橋 玄 司会・構成:境分万純

    映画『ゼウスの法廷』が公開中だ。エリートの階段を昇ろうとする若い判事補と、その婚約者が主人公。二人はある事件をきっかけに、裁く側と裁かれる側として法廷で対峙する。異色の社会派ラブストーリーであり、またふだんは市民から遠い存在である裁判官の「人間」が感じられる映画でもある。監督の高橋玄さんと、現職裁判官で小誌投書欄でもお馴染みの寺西和史さんに、現実の裁判官をめぐる諸問題を語ってもらった。

  • セブン-イレブン“鈴木帝国”の落日 連載第5回
    全米の店舗オーナー代表団が緊急来日“日米FC紛争”に発展か!? 渡辺 仁

    セブン-イレブンのフランチャイズ(FC)商法が追いつめられている。東京高裁の「セブン本部による見切り販売妨害は違法」との判決に続き、岡山県労働委員会が「加盟店オーナーは労働組合法上の労働者だ」と断定し「独立の事業者」とする契約のウソを暴いたからだ。そして4月28日には米国セブンの全米オーナー代表団が緊急来日。日米挙げて不平等契約の実態を糾弾する動きが加速しようとしている。フランチャイズの本家、米国でなにが起こっているのか。

  • 「ロヒンギャを救ってください」
    群馬県館林市で暮らす少数民族 写真・文:狩新那生助

    ビルマ西部で暮らすイスラム系の少数民族、ロヒンギャ。60年代に軍事政権がはじまると迫害、悲劇の歴史がくり返されてきた。助けを求めて命がけで日本へきても、難民認定を受けられず、ほとんどの大人や子どもまで厳しい生活を強いられている。

  • 悲劇をくり返してきた民族の歴史

  • 主要メディアが報じないイラク最新リポート
    泥沼化する宗派対立と人道の危機
    高遠菜穂子

    イラク戦争開戦から11年。イラクはすでに内戦化しており、「解決策」どころか、混乱と泥沼の出口すら見えない。米政府をバックにした政府軍による市民への無差別攻撃と先鋭化する宗派対立。そうした中、4月30日には国民議会の選挙が実施される。

  • スンニ派指導者、アブドゥルマリック師に聞く
    「シーア派至上主義の憲法改正を」

  • 樹木希林さんインタビュー
    「尊いもの」の中だけでは暮らしていけない

    2013年は20年に一度の式年遷宮の年。ドキュメンタリー映画『神宮希林 わたしの神様』で、俳優の樹木希林さんが旅人となり、伊勢神宮を訪ねた。そこで感じたことは――

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