原発震災と放射能 子どもを守りたい

新学期が始まるが、3・11の大地震と原発事故の影響で、新しいスタートを切ることができない子どもたちがいる。たとえ被災していなくても、恐怖や不安を抱えて暮らしている子どもたちもいる。混乱が長期化するなか、子どもたちを守るために、何が大切か。

■安心して辛さ表現できる おとなとの関係の構築を 木附 千晶■内部被曝の脅威を低く見積もるな 米国の核戦略が被害を隠した 矢ヶ崎 克馬放射性物質がだだ漏れしているのに、なぜ政府は「安全」を連呼するのだろうか。そのカラクリは、内部被曝を過小評価するICRP(国際放射線防護委員会)の基準にあった。体内に入った微量の放射性物質による危険性から私たちは決して目を背けてはならない。◆国際社会の非難は必至 低レベル放射性廃液約1万トンを海へ放出◆放射性物質の拡散予測がなぜ国内で発表されないのか◆崎山比早子・医学博士に聞く 予防のためヨウ素剤配布は有効福島第一原発近くを主として飲料水や食物から放射性物質が検出されている。「ただちに健康に影響はない」のが事実だとしても、長期的にはどうなのか。子どもたちを守るには、自治体や政府に私たちはなにを求めていくべきなのだろうか。◆とりあえず今すぐやれること 海渡雄一手元にヨウ素剤がないならコンブを食べることは効果的■“安全宣言”がもたらすがん被害 子どもたち中心に追跡調査を 広河 隆一政府の“情報隠し”によって、被曝を強いられた人たちが出てしまった。特に子どもと妊婦は、今後の影響が心配だ。チェルノブイリをはじめ、核問題を追い続ける広河隆一さんにインタビューした。■福島第一原発で働く人々を守りたい 政府は造血幹細胞の採取・保存を 伊田 浩之福島第一原発や同第二原発では、被曝の危険をかえりみず、事故の深刻化を防ごうと多くの人々が働いている。現在の医療技術を活用すれば、万一、放射線被害を受けても助かる可能性がある。だが、政府や東京電力は、この予防策に消極的だ。献身的に働く人々の危険を少しでも減らそうとする考えはないのか。◆年平均約7ミリシーベルトの被曝で 白血病になり死亡した嶋橋伸之さん■屋内退避自主避難の町・福島県南相馬市 危険か安全か、わからない 写真・文 平井 康嗣福島第一原発から二〇キロメートル以上三〇キロメートル圏内の住民たちにはあくまでも自主的な避難要請が出され、身動きがとれなくなっている。住民をたずねた。

  • 子ども手当も政争の具に子どもの貧困問題に鈍感な国 山野 良一「子どもの貧困」を改善するために民主党政権が打ち出した対策の一つ、子ども手当が揺れている。背景にあるのは、この問題に対するこの国の政治・行政の認識の低さだ。
  • 長期化必至の福島第一原発事故。食の安全はどうなる?食品からの内部被曝、長期摂取のリスクを考えた 植田武智今の政府発表は、汚染された食品を長期にわたって摂るリスクに触れていません。規制値内であっても、予断は許しません。
  • TOKYO IS: 浦安市液状化する日本 文=後藤繁雄 写真=小山泰介
  • 佐藤優の飛耳長目60 米海兵隊の大震災救援を辺野古移設につなげる愚
  • ちょっとクールな心の科学2共感と脳内シミュレーション 坂上雅道動物の脳と人間の脳の大きな違いは、経験していないものを想像する機能があること。人のために何ができるか、と考えるのは、その機能ゆえです。
  • TPPよりも「国産国消」。新しい第一次産業を作り出す必要性 垣田達哉震災と原発事故による甚大な被害。日本の食、どうなる!?
  • 低所得者ほど保育難民に解体される公的保育 平舘英明政府は現在、新保育制度の導入を検討している。だが、公的責任が大きく後退する内容に、さまざまな問題点が浮かび上がっている。はたして、子どもの立場に立った保育制度改革なのかを検証した。

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