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気候変動はジェンダー問題にも影響
国際NGOがユース世代の意識調査

神原里佳・ライター|2023年4月11日7:00AM

無関心層への発信に工夫

小野りりあんさん。

 イベントでは、モデルで気候活動家の小野りりあんさんが講演。「学校で気候変動について習った時は遠い未来の話だと思っていたが、異常気象や花粉症が増加するなど、危機はすでに始まっている。2030年までにCO2排出量を今の半分にしないと、地球環境は人間が生活できないレベルにまで悪化してしまう」と逼迫した状況について訴えた。そして、できるだけ飛行機を使わずに世界の環境活動家を訪ねた旅のエピソードを交えながら「政策提言やいろいろなアクションへの参加を通して状況を変えていこう」と呼びかけた。

 小野さんとプランメンバー3人によるトークセッションでは、活発に意見交流が行なわれた。御茶の水美術専門学校の学生メンバーは「環境問題を取り上げるニュースなどを見ると怖くなり、食欲がなくなった。だからずっとそういった情報を避けていた」と率直に心情を吐露し、他のメンバーも共感。同専門学校では気候変動とジェンダー課題について学べるおとぎ話風のクレイアニメを制作し、SNS等で発信・訴求しており、この学生もそうした取り組みを通してショッキングな事実でも受け止められるようになったと話す。

「今回のアンケートでも関心のないユース層が多いことがわかった。無関心層に知ってもらうために、SNSで発信する際も工夫する必要がある」というメンバーには、小野さんが「私はシェア、拡散してもらいやすいようにサイトをおしゃれなデザインにしたり、きれいな画像を載せたりしている。ダサいとシェアしてもらえないから(笑)」とアドバイス。最後に「活動しているとバッシングもあるが、たくさんの人と対話することで思いを共有できる人を見つけられる。行動する、出かけていくことが大事。私たちは1人じゃない。微力が集まって社会はいい方向に向かっていく」とメンバーに力強いエールを送った。

(『週刊金曜日』2023年4月7日号)

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