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ジェンダーギャップ指数2026 145カ国中で日本は117位

宮本有紀・編集部|2026年10月17日7:31PM

 世界経済フォーラム(WEF)は各国の男女格差状況を示す「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数(GGGI)2026」を9月16日に発表した。男女平等度はアイスランドが17年連続で1位。2位フィンランド、3位ノルウェーと北欧諸国が続き、最下位はアフリカのチャドだった。

グローバル・ジェンダー・ギャップ指数2026。(作成/編集部)

 日本は総合が145カ国中117位で、G7の中で最下位。東アジアの中でも96位になった中国、101位の韓国より下位だ。男女格差がない状態を1・000とした時の達成率を示す数値は、総合で0・670。政治分野が前回の0・085から0・105になったが、大きな改善とは言えない。

 大山礼子駒澤大学名誉教授(政治学)は「女性首相が誕生したのにランクがほとんど上がらなかったことに驚く人もいるが、世界最低レベルの女性国会議員比率は、今年2月の総選挙でますます減った(15・7%から14・6%)のだから当然。高市早苗内閣の女性閣僚はたった2人だ」と指摘する。

 ジャーナリストで日本女性学習財団理事長の野村浩子氏も「国のトップのジェンダーギャップは過去50年間の在籍期間ではかられる。高市首相の在籍日数は、基準日となる今年3月1日まで、わずか131日にすぎない」と数値に影響しなかった理由を説明した。

 日本の女性議員比率の低さは長年指摘され、それが政治分野の低数値の要因でもある。大山氏は「女性議員増加に立ちはだかるのは『意識の壁』だという。議員増に即効性があるのはクオータ制導入だが、女性女系天皇の実現や選択的夫婦別姓制度の導入も、意識改善に貢献するに違いない」と話す。

男女間賃金格差が影響

 経済分野は数値が悪化し、順位も前年より7位落ちた。浅倉むつ子早稲田大学名誉教授(労働法・ジェンダー法)は「同一労働における賃金の男女格差、推定勤労所得の男女比、管理的職業従事者の男女比の指標の悪化が影響した。指数の低下は、男女間賃金格差の大きさと女性管理職比率の低さがもたらしたと言える」と分析。「男女賃金格差の是正はどの国でも課題。日本でも女性活躍推進法の指針・省令が改正され、101人以上の企業には男女間の賃金差異を把握し公表することが義務づけられた。ただ、格差是正は義務づけられていない。もっと強制力のある制度が必要だ」と指摘する。

 そして、「管理職の女性比率を引き上げるには女性の勤続年数を延ばす必要がある。そのためには妊娠・出産・育児のための各種法制度の充実だけでなく、職場の長時間労働慣行を是正し、誰もがワークライフバランスを実現できる労働環境整備が必要だ」と話した。

 また、数値のいい教育分野でも高等教育就学率の指標が113位と低いなど課題はある。教育の格差は賃金の格差にもつながる状況があり、改善は必要不可欠だ。

 野村氏は「日本が低い順位にとどまるのは、諸外国が格差解消の取り組みにアクセルを踏み込んでいるため。日本は変化の速度が遅い。危機感の薄さが順位停滞に表れている」とし、「たとえば政治分野では、候補者の男女比が開くほど政党交付金を減額する制度の導入、経済分野では男女賃金格差の縮小を補助金対象の条件とするなどで変化を加速する取り組みが必要」と提言した。

 世界的に見ても取り組みの国・地域差は激しく、平等は遠い。WEFは「格差の解消率は、2006年の64・2%から26年の69・4%へと5・2ポイント上昇し、過去最高」としつつ「この進捗率で進む場合、世界的なジェンダー平等の達成は120年後」だとしている。

(『週刊金曜日』2026年10月9日号)

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