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日野町事件再審で阪原弘さんの「無罪」が事実上確定 大津地検「有罪立証せず」と表明

粟野仁雄・ジャーナリスト|2026年7月29日4:46PM

 1984年に滋賀県日野町で酒店店主が殺された「日野町事件」をめぐり、大津地裁は6月19日、有罪の主張や新たな立証をしないことを明らかにした。

6月19日、大津地裁での三者協議に臨む阪原弘次さん(中央)。(撮影/粟野仁雄)

 この事件では、酒店の常連客だった阪原弘さんが強盗殺人罪に問われて無期懲役刑が確定。無罪を訴え再審請求中の2011年に75歳で病死した。最高裁による今年2月の再審開始決定を受けて開かれていた三者協議(裁判所、検察、弁護団)の場で、大津地検が有罪立証しない方針を示した。

 協議後、同地検の萩原良典次席検事は「記録を改めて精査・検討した。再審請求の途中で亡くなられたことを重く受け止めている」と報道陣にコメント。弁護団長の伊賀興一弁護士は取材に対して、「警察による誘導や、阪原さんの無実を示す証拠がまだ隠されているはず」と指摘。再審で関係者への証人尋問などが行なわれることで、それらが暴露されることを検察や警察が恐れた可能性を示唆した。

 国会では現在、再審制度を見直す刑事訴訟法改正案に関する審議が参議院で進行中だが、6月25日の同院法務委員会では当初、阪原さんの長男・弘次さんの参考人招致を立憲民主党や国民民主党が要請していた。だが、自民党が「まだ(弘さんの)無罪が確定したわけではない」と反対して実現せず、学者らの招致にとどまった。7月2日の同委員会の参考人招致は前川彰司さん(福井中学生殺害事件の再審で無罪判決が確定)を軸に調整中(本稿締め切り時点)だ。

(『週刊金曜日』2026年7月3日号)

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