「戦争招く高市首相は沖縄全戦没者追悼式に来るな」 遺骨発掘の具志堅氏らが政府に要求
本田雅和・ジャーナリスト|2026年7月1日7:53PM
沖縄・南部の激戦地で遺骨発掘と遺族への返還運動をしてきた具志堅隆松氏と沖縄戦で死去した軍人・軍属・住民の遺族らは6月16日、国会内で政府代表と交渉した。高市首相の「台湾有事で存立危機事態になる」の発言や、遺骨を含む土砂の辺野古新基地建設への投入計画は「沖縄を戦争に巻き込む行為だ」として撤回しない限り、「首相は沖縄全戦没者追悼式(同23日開催)には来るな」と要求した。
対応した内閣官房、防衛省、警察庁は「県民や遺族の気持ちを真摯に受け止める」とはしつつ、方針変更は確約しなかった。具志堅氏は20日から沖縄県庁前で抗議のハンガーストライキに入った。
内閣官房・危機管理担当は高市氏の国会答弁について、これまでの政府の姿勢と「何ら変わりない」と強弁。具志堅氏は「日本が攻撃されていないのに中国との戦争に自衛隊を巻き込むものだ。戦没者への最大の慰霊は再び戦争を繰り返さないこと」と怒りを露わに。
具志堅氏は「日本兵や県民の流した血と遺骨を含む土砂を、新基地建設に投入するのは死者への冒涜だ」と遺族とともに申し入れてきた。防衛省は埋め立て用土砂の調達先は「未定」と主張したが、防衛省の計画では埋め立てに必要な土砂の7割が南部地域のもの。「これなしには計画は成立しないではないか」との疑いを、防衛省は否定できないでいる。
追悼式は糸満市の平和祈念公園の「平和の礎」周辺で行なわれ、ここ3年は毎年、首相ら政府要人が来県のたびに警察が警備名目で供物をひっくり返したり、「爆発物」を調べたりしてきた。「静謐な祈りの場。南部全体が遺族合掌のための『墓地』なのです。警察が土足で入って来る。怖いし不快」と遺族は怒る。警察庁幹部は「要人が来なくても多くの参拝者の安全のために警備は必要」と強調するが、「政府要人が帰ると警察官も一斉に引き揚げる」との証言もある。
(『週刊金曜日』2026年6月26日号)
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